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RV78DS4 - 正しく振るまうことは、配慮と尊敬を持つことである。
学生との議論、第4回
インド、リシ・ヴァレー
1978年12月12日



0:19 クリシュナムルティ: 進んでください。 ここで、私の友だちは、誰ですか。 ああ、ここに彼がいます。 他の人は? 私たちは、何について、話しましょうか。
0:59 学生: 同輩の圧力について、話しましょうか。
1:02 K: もう一度、お願いします。
1:04 学生: 同輩の圧力について、話しましょうか。
1:07 K: 何について?

学生: 同輩の圧力です。
1:15 学生: 外側からの圧力です。
1:20 ナラヤン: 圧力です。

K: 圧力ね。
1:25 君たちは、圧力について、話したいんですね?
1:28 学生: 同輩の圧力です。
1:34 N: 恐れの圧力、 恐れと圧力です。
1:38 K: ああ、君は、恐れと圧力について、議論したい、 一緒に話し合いたいんですね。 そういうことですか。
1:45 学生: いえ、同輩の圧力です。
1:50 K: 何?

学生: 同輩の圧力です。
2:00 K: 楽しみ?
2:03 学生: 同輩の圧力です。同輩とは、自分の友だちから、っていう意味です。 同輩とは、自分と同年齢の人々、という意味です。彼らが掛けてくる圧力です、
2:10 N: 同輩の集団です。 同輩の集団の圧力です。
2:13 K: 同輩の集団って、何ですか。

N: 同年齢の集団です。
2:17 学生: 自分の友だちです。
2:21 K: 君たちが使っている言語を、私は理解できません。
2:24 学生: 例えば、自分の同級生たちが何かをするとき、 自分は、同じことをしたいと思います。 自分は、取り残されたくありません。 自分は、孤立したくありません。 それが、同輩の圧力という意味です。
2:34 K: ああ! 説明してくれて、ありがとう。 初めに、君は今、何回も聞いてきました。 私たちは、恐れについて、話してきました。 ですね?君は、恐れていますか - ここで私たちが行ってきた これら二、三回の議論の後に、ですが、 君は、恐れていますか - 自分の教師たちを、 自分の親を、 自分の友だちを、 まわりの集団を、です - 彼らは、何かをしますが、君は、それをしません - 同じことを、です。 ゆえに、あなたは、彼らの一部でないことに、怯えていますか。 これらの種類の恐れが、あります。 ですね? 私たちはそれについて、話してきた上は、 君は、これらの恐れから、自由ですか。
3:48 学生: いいえ。 

K: 彼は、「いいえ」と言います。なぜですか。
3:59 学生: あなたは、順序があると、仰いました。
4:02 あなたは前回、私たちに、それについて、語られました - 記憶とそれらについて、です。

K: ええ。

学生: で、過去についてと、未来について考えるとき
4:13 - あなたは、ご自分は、僕たちへ、どう過去について忘れて、 未来について考えないかを、語るだろうと、仰いました。 あなたは僕たちに、それをどうするかを、語るでしょう。
4:23 K: 彼は、知りたいと思います - 過去の出来事、事件について考えることから、 恐れが、引き起こされることを、です。 それらは、君を傷つけたかもしれないし、 その傷は、未来に繰り返されるかもしれません。 ゆえに、過去について考え、未来について考えることが、 恐れを、もたらします。ですね? 彼は、知りたいと思います - どうして過去について考えないのか、 未来について考えないのかを、です。

学生: はい。

K: 彼は、どうするかを、知りたいと思います。 彼は、方法が何であるかを、知りたいと思います。 いいですか。

学生: はい。
5:09 K: 体系は何なのか。

学生: はい。

K: 規則は何なのか - それに、君は従います。 すると、君は、恐れを取り除くでしょう。
5:20 学生: はい。

K: はい?
5:23 ほんとに確かですか。

学生: はい。
5:26 何か道が、ありますか - そこへ行く道は?
5:28 K: それへの道?

学生: それを取り除く道です。
5:31 K: それを取り除く道ね。
5:35 そうね、恐れを取り除く道が、幾つも、あります。 それを抑圧する。 ですね? それを制御する。 それから逃げ去る。
5:48 学生: ですが、それから逃げ去るなら、またもや、その恐れがあるでしょう。
5:50 K: ゆえに、君は、どうするのでしょうか。 初めに、ただ問いを聞いてください。 君が、それを抑圧するなら、それは、戻ってくるでしょう。
5:59 君がそれから、逃げ去るなら・・・

学生: それは、戻ってくるでしょう。
6:02 K: 君が、「私はそれについて、考えまい」と言うとかなら、 それは、そこにある。で、君は、何をするのでしょうか。 ただ、気をつけて、それについて、考えてください。
6:15 学生: それと付き合ってゆきますか。
6:18 学生: その瞬間に自分がしていることに、興味があるなら、 過去について、あるいは、未来について、考えません。 現在について考えるだけです。
6:26 K: そうです。君は、教師から叱られているとき、 現在について考えるだけです。ですね? 教師から叱られているとき、 その瞬間に、君は怯えています。ですね?
6:41 学生: はい。
6:43 K: で、君はどうやって、教師から叱られるのを、止めるのでしょうか。
6:50 ナラヤン: 彼女が言ったことは、 自分が何かをすることに、興味を持っているなら、 そのとき、現在や未来について、関心を持っていないんです。 そのとき、恐れはないと、彼女は言いました。 それが、彼女が言ったことです。

K: ごめんなさい。
7:05 彼女は、こう言いました。自分がしていることに、興味を持つなら - それが陶芸でも、数学でも、クリケットをすることでも、 何か他の学科、主題でも、 自分がしていることに、本当に興味を持っているとき、 恐れは何もありません。 ですね? さて、私たちの問いの一つは、こうでした - 教師は君を叱ります。 その瞬間に、君は怯えていますが、 君は、何をするのでしょうか。 君は、この教師から叱られるのを、どうやって止めるのでしょうか。
7:42 学生: 教師を理解することによって、です。
7:44 K: いいえ、気をつけて見てください。 君は、何か間違ったこと、完全には正確でないことを、しています。 彼は一回、繰り返してきました。彼は、たぶん再び、繰り返してきました。 そのとき、君に苛立ちます。 そのとき彼は、君を叱ります。ですね? すなわち、君は、正確に、適切に、何かをしません。 彼は初めに、丁寧に語ります。 二回目、おそらくもっと丁寧に、ですが、 三回目か、四回目、彼は、苛立ちます。 そのとき彼は、君を叱ります。 ですね? で、君は、叱られるのを阻止するために、何をするのでしょうか - それは間違っています。
8:23 学生: 彼がこちらを叱る機会を、得ない形で、 振るまうんです。
8:29 K: ええ。で、君は、何をするのでしょうか。
8:33 学生: で、私たちは、彼が感じることが正しいのと、 私たちが感じることが正しいのを、考えるべきです。
8:37 K: いいえ。君は、何かを、していません - 君たちがどちらも、正しいと同意していたことを、です。 君はそれに、注意を払っていません。 君は、かなり弛んでいます。 君は、かなりずぼらです。 そして教師は、君に語ります。 彼は、君を叱りはじめます。 どうして君は、自分自身を、そして教師を、訂正するのでしょうか。
9:01 学生: 教師がこちらを叱っているとき、 彼がこちらを叱っている過程を、見守らなければなりません。
9:10 K: ええ。私は、君を叱っています - そうでないことを、願いますが、私は君を叱っています - なぜなら、 私は、自分が教えることに、疲れていて、飽き飽きしているからです。 私は、自分の教科で無能です。 理解できますか。 それは、私の無能さからの逃避です - 君を叱ることによって、です。 理解できますか。 私の無能さ。 それを覆い隠すために、私は君を、叱ります。 君は、私が君を叱るのを、どうやって防止するのでしょうか。
9:55 学生: それはできません。
9:58 K: 彼は、それはできないと、言います。 なぜですか。
10:02 学生: こちらは、彼や彼女の精神に、指示しないからです。 こちらは、それに指示しません。
10:09 K: 君が、指示されない?

学生: こちらは、指示しません。
10:12 こちらは、他の人物の精神に指示できません。 

K: それはできません。
10:15 学生: で、彼は、こちらへ何でも語れます - たとえ、こちらが、叱られることの原因ではなくても、です。 こちらが、彼の怒りの原因ではなくても、です。
10:26 K: で、君は、原因でないかもしれませんが、君はまた、原因なのかもしれません。
10:30 学生: はい。こちらが、原因なのかもしれません。

K: どちらかなのかもしれません。
10:34 君は、教師が叱ってくるのを、どうやって防止するのでしょうか。
10:38 学生: どちらの場合ですか。

K: ええ。
10:43 学生: こちらが、反応してはなりません。
10:49 K: で、君は、反応するのを、どうやって防止するのでしょうか。
10:54 学生: その人物を無視します。

K: 教師を無視します。
10:58 君が彼を、無視すればするほど、彼は、イラッとします。
11:03 学生: でも、彼は長い間、こちらを叱りつづけられません。彼は止めるでしょう。
11:07 K: ですが、私たちが、先日、話したように、 どの教師、どの教育者も、学生を叱ってはなりません。 絶対に、です。 それは、ひどいです。 さて、君は事態を、どのように扱うのでしょうか。
11:27 学生: 教師が苛立っていることが、分かるとき - そして、彼は苛立っているから、自分の怒りをこちらへ、ぶちまけています。 そのとき、彼がしていることは、とても些細だと、こちらは感じます - 彼はそれを、こちらへぶちまけているからです。
11:43 K: 彼はそれを、君へぶちまけています。
11:46 学生: そのとき、こちらは反応しません。なぜなら・・・
11:48 K: ああ、それは、とてもすてきに聞こえます。ここに座っていて、 それは、とてもすてきに聞こえますが、君は、教室にいるし、 教師は、ボスです。 彼は、君を叱ります。 君は、何をするのでしょうか。
12:04 学生: 何もすることが、ありません。
12:07 K: で、君は、何もすることがないので、 彼に叱らせておきますが、怯えないでください。
12:12 学生: はい。

K: 理解できますか。
12:15 学生: 彼がそうしている理由が、間違っているのなら・・・
12:18 K: または、正しくても。
12:20 学生: でも、こちらが、何か間違ったことを、したのなら・・・
12:22 K: 君が、何か間違ったことを、したのなら、 彼に、説明してくれるよう、何度も頼みなさい。 そして、君が、いつの時も、何か間違ったことを、しつづけるなら、 彼は、「後生だから、そうするな」と言います。 そして、君は怯えます。 よろしいですか。 君が、原因だったのです。 が、仮に、彼が原因であると、しましょう。理解できますか。

学生: はい。 

K: そのとき君は、話を聞きますが、 怯えないでください。 それが、おもなことです。
13:01 学生: 自分がしていることが正しいと考えるとき、 どうして自分が、原因でありえますか。
13:07 K: ああ、それは、異なった事柄です。 それは、全く異なった事柄です。 君が考えることが、正しいなら、 君は、教育者、教師へ、示さなくてはいけません - 君が考えることが、正しいことを、です。ですね? それを彼に示してください。 彼と議論してください。 それに入って、見出してください。 いいです。 さて、私たちが言っていたし、 私たちが訊ねていたように、 君は、自分の教師たちに、怯えていますか。
13:45 学生: 少しです。
13:47 K: それは、どういう意味ですか。 少しの教師が、君を怯えさせますか。
13:51 学生: 私は、少しの人たちが、怖ろしいです。 

K: 私が?
13:53 学生: 私が、です。私は、少しの人が、怖ろしいです。
13:55 K: 君は、自分自身が怖ろしいですか。
13:57 学生: いいえ。私は、少しの教師が、怖ろしいです。
14:00 K: 君は、少しの教師が、怖ろしい。 君は、自分を怯えさせる、それら少しの教師を、どうするのでしょうか。
14:06 学生: 避けています。 彼らより離れています。
14:13 K: 彼らを避けている。 彼らが授業中、君へ教えているとき、どうしてそうできますか。
14:19 学生: 授業中、こちらは、通常の人物でいるべきですが、 外側では、可能なだけ、彼らを回避しようとします。
14:24 K: 授業の外側では、彼を無視します。
14:28 学生: 無視ではありません。
14:30 「こんにちは、こんにちは」と言うだけです。

K: 何ですか。 

学生: もし彼が、「こんにちは」と言ってくるなら、
14:36 こちらも彼に、「こんにちは」と言い返します。
14:38 K: もし彼が、「こんにちは」と言うなら、 こちらも、「こんにちは」と言い返します。いいですよ。 ですが、授業中、彼は、君を怯えさせます。彼は、君を叱ります。 君は、こう言うのでしょうか - 「先生、すみません。 叱るのは結構ですが、僕は怯えていません」と。
14:57 学生: でも、こちらは、怯えるかもしれません。
15:00 K: でも、そうならないで - 私は、怯えないでください、と言っています。
15:03 学生: そうなるかもしれませんね。

K: そうなるかもしれません。
15:06 多くの人々は、そうですが、 君は、怯えるのを、止めるのでしょうか。
15:14 学生: それはできます。
15:16 K: 君はできますね?では、そうしてくださいね。
15:19 学生: はい。
15:20 K: 君は、そうするのでしょうか。 君は、自分がするだろうことを、何か言うなら、 それは、約束ですね。 君は、約束を破れません。 誰に対しても、です。 君は、X、Y、Zへ約束するなら、 その約束を、守らなければなりません。 で、君は、教師から叱られるとき、 怯えないのでしょうか。
15:49 学生: 最善を尽くしてみましょう。

K: いいえ、最善を尽くさないでください。 それは、最悪のことです。

学生: いえ。やってみます。
15:56 K: やってみないでください。 そうしないでください。 やってみることで、恐れは止まりません。 もし君が、「私は怯えないだろう」と言うなら、それは・・・
16:09 いいですか。君は、そうするでしょうか。 

学生: はい。
16:12 K: それは、約束です。

学生: そうです。
16:15 K: 君は、それを守るでしょう。
16:16 学生: はい。

K: いいです。 フゥー! そのとき問いは、こうです - 圧力があります。 いいですか?

学生: はい。
16:29 K: 君は、圧力とは何であるかを、知っていますか。
16:35 学生: 力です。

K: 力。進んでください。 それについて、もっと何かを、私へ言ってください。 それを考えぬいてください。 気をつけて、考えぬいてください。 私は、君の父親です。私は君に、力づくで、やらせます - それが、一種類の圧力ですね。 私は、君の母親です。 私は、「ダーリン、これをしなさい」と言いますね - それは、圧力ですね。 ですね? 教師は、こう言います - 「君がそうするなら、もっといい点数をやろう」と。 それは圧力です。ですね?

学生: 力づくでやらされます。 ええ、君は、力づくでやらされています - 偽りの愛情をとおして、 褒美をとおして、 または、罰をとおして、です。 理解できますか。 君は、圧力、強制のもとにいます - 褒美か、処罰をとおして、です。 ですね? さて、君は、圧力に屈従しないでいられますか。
17:58 学生: 圧力は、自分が行為すべきだと感じる形の代わりに、 人々がこちらに行為してほしい形で、行為することにより、
18:04 引き起こされます。

K: それは何ですか。
18:06 N: 圧力は、他の人たちがこちらに行為してほしい形を、 力づくで自分自身に、強いることにより、引き起こされます。
18:14 K: それは、別の形の圧力です。 すなわち、人々は、一定の伝統に、従っています - 供養や、儀式のように、です。 君は、そうしないなら、 君は、それはばからしいと、考えるなら、 他の人物が、君に圧力を掛けてきます。 それは、処罰や褒賞です。 彼は、こう言います - 「おまえが、供養をするなら、私はおまえに10ルピーをやろう。 おまえが、そうしないなら、私は、おまえを処罰しよう」と。 で、圧力は、色々な形で、存在しますが、 それらのほとんどは、この原理・・・ 褒賞と処罰の原理を、保有しています。 いいですか? これは、明らかですか。 

学生: はい。
19:13 K: で、君は、圧力のもとにいないのでしょうか -
19:19 社会により、自分の友だちにより、 お父さんにより、お母さんなどによって、です。 彼らの圧力のもとにいないなら、 君は、とてもさびしくなりますね?
19:34 学生: ええ。

学生: ええ。
19:37 自分は、ただ一人、はぐれた人物です。

K: ええ。
19:39 で、君は、怯えるのでしょうか。
19:46 学生: 僕は、彼らから離れないでしょう。 それは、僕が彼らと付き合って行く、っていう意味です。
19:51 K: で、そのとき君は、彼らの圧力のもとに、います。
19:54 学生: はい。
19:55 K: で、君は、圧力のもとに、生きます。 その圧力は、君に何をしますか。
20:04 学生: 自分がしたくないことを、やらせます。
20:07 K: で、君は、いつも葛藤の中に、いますね? 私は君に、何かをしてほしいと思います。 なぜなら、私のほうが、大きいからです。 私は、お金を持っているし、 私は、君の親であるか、君の教師であるか、 または、私は、政府を代表しているからです。 それで、君は、圧力のもとに、いるとき、 他の人々が要求することを、自分がしないなら、怯えますね - それが、別の形の恐れです。 理解できますか。
20:39 学生: 自分はこれをすべきでないと、感じるなら、 僕は、それをしないでしょう。 僕は、これをすべきでない。それはすごく間違っていると感じるなら、 僕は、それをしないでしょう。

K: もちろんですが、 お金、職、自分の両親、社会などの圧力が、あるとき、 君は、そうするでしょうか - 「これは間違っている、僕はそうしないだろう」と、言いますか。
21:07 学生: いいえ。

K: はい。
21:13 学生: でも、時々、彼らが、「おまえが何かをするなら、
21:16 私は、10ルピーをやろう」と言うとき、 ただ10ルピーのために、それをします。
21:21 K: そのとおりです。

学生: それは、貪欲さと呼べます。
21:26 K: ええ、それは、貪欲さの一部です。 いいですよ。これは、多かれ少なかれ、話されて、明らかですか。 明らかであるなら、君にとって明らかないことは、何もしないでください。
21:43 学生: でも、取り残されるほうが、ましだと、考えますか。
21:46 K: なぜ、だめですか。 君が、どの種の圧力もなく、生きたいと思うなら、 君は、どの圧力にも、屈従しないでしょう - 私のをも、含めて、です。
22:05 学生: 例えば、或る人々は、 風船ガムを噛むのが、好きでないが、他の人たちは、風船ガムを噛みます。 で、彼らもまた、風船ガムを噛みます。なぜそうなのですか。
22:17 N: それは、風船ガムを噛む問題です。
22:20 K: ああ、あれは、ひどいものです!

学生: 彼はきっと、それを噛むのを、止めるでしょう。 

K: ええ。
22:42 君たちは、他に何について、話したいでしょうか。
22:47 学生: その人物が、一定のことが正しいと、感じるからといって、
22:50 彼は力づくで、他の人たちに、それをさせられません。 

K: ええ。
22:55 学生: 彼はできませんが、彼はそうです。
22:57 K: 彼はそうするでしょう。 それが、人間の本性であるからです。
23:00 私は、これが正しいと考えます。 私は君に、自分が考えることを、 してほしいと思います。 それは、間違っています。
23:06 学生: それは、間違っているかもしれません。
23:08 K: ごめんなさい。それは、間違っているかもしれません。 他に質問は?

学生: 競争です。
23:26 K: 何でしょうか。

学生: 競争です。
23:29 N: 競争です。

K: 競争。いいよ。
23:33 君たちは、なぜ競争しますか。
23:36 なぜ、どの人々の集団も、競争しますか。
23:40 学生: 私たちは、互いに比較し合います。
23:43 K: そのとおりです。
23:45 私たちは先日、これについて話しましたね。 比較しないこと、です。
23:52 学生: 僕が前に、お訊きした問いですが、 或る人物がいるなら、 それは真実ですが、彼は、英語がうまくありません。
24:02 N: 彼は、英語が上手くありません。
24:05 K: ああ。彼は、英語が上手くありません。
24:07 学生: 別の一人は、英語が上手い。 で、教師は、「君は英語が上手い。 彼は、英語が下手だ」と、言います。 そのとき、それは比較ですか。 これもまた、比較ですか - 「君は良い人だ、あなたは悪い人だ」と言うことは。 それは、比較ですか。

K: いいえ。
24:23 ですが、君が悪い人であり、彼が、 「君は、良い人のように、良くなければならない」と、言うなら、 それは、比較です。 ごらん。私は、君にこう言います - 「君の視力は、良くないが、 あの子は、良い視力を持っている」と。 それは、比較ではないでしょう。
24:46 学生: それが、僕が言いたい意味です。ええ。
24:48 K: それは、比較ではありません。
24:49 学生: で、「彼は英語が上手い。 彼は英語が下手だ」と言うなら、 それは、比較ではありません。

K: それは、比較ではありません。 ですが、教師が、「君は英語が下手だが、君は、 英語がとても上手い他の子と同じぐらい、 良くなければならない」と言うなら、 それは、比較です。 いいですか。明らかですか。

学生: はい。
25:08 学生: このように比較することをとおして、 たぶん、その子は、この人物に、追いつけますね。

K: で、それはどういう意味ですか。

学生: それは、彼のためになりました。
25:16 K: それは、競争です。 それが、彼が訊ねていたことです。
25:19 学生: それは、恐れを引き起こします。
25:24 K: それは、恐れを引き起こします。 競争があるとき、 嫉妬があります。 怒りがあります。 困惑の感覚、恐れがあります。 ないですか。

学生: はい。
25:40 K: で、君は、競争するのを、止められますか。
25:43 学生: すると、どうやって、或る人物を励ましますか。
25:46 どうやって、或る人物を励ましますか。
25:51 K: 君はどうやって、或る人物を、学習するよう、励ましますか。
25:57 学生: 何のためでも、です。
26:00 K: いいですよ。君は、どうやって、或る人物を励ましますか。
26:06 学生: 比較することによって、です。

K: いいえ。
26:09 私たちは、比較は恐れをもたらすと、言いました。
26:12 学生: もたらしますが、それが、行われているさまです。
26:15 K: 知っています。ふつう、人々はそうします。 ですが、そのとき君は、常なる恐れの中に、生きます。 で、恐れを持たないように、君は、比較するのを、止められますか。
26:30 学生: それはできます。
26:32 K: さて、私は君を、英語について、励ましたいと思います。 私はどうやって、そうするのでしょうか。
26:46 学生: しっかり学習するように、です。
26:48 K: いいえ。私はどうやって、君を励ますことになるかを、言ってください - 君が、恐れなく、英語を学習するように、です。 気をつけて、聞いてください。 恐れなく、圧力なく、 褒賞と処罰なしに、です。
27:04 学生: その子が、その科目を愛するよう、教えるべきです。
27:09 K: 私は、数学が好きではありません。 私はどうやって、その科目を愛することになりますか。
27:17 学生: あなたは、誰かに、数学の異なった面を示すことにより、 彼がそれを好きになるよう、教えられるかもしれません。
27:27 K: ええ、いいですよ。 それは、かなり複雑な科目です。 なぜなら、君は、園芸に興味を持っているなら、 測量することが、必要ですね? 正しい長さ、 植え付けようとしているところの、穴の深さ。 それは、数学の一部です。
27:50 学生: ですが、それは、きわめて初歩的です。
27:54 K: それは、きわめて初歩的ですが、 君は、数学の過程全体に、興味があるなら - それは、順序、秩序です。 (数学を教える)ナラヤンが先日、説明したように、様式と、 様式を追求することです。 それは、彼が指摘したように、行き止まりです。 それは、さらに導いてくれませんが、 数学は、それだけではないね。 君は、秩序に興味があるなら- よろしいですか - それは、君の生の一部です。 君が、ものすごく秩序立った生を生きられるのかどうか、です。 様式に従うのではなく、 秩序立った生は、全体主義国家が言うことである、とか、 司祭者が言うことや、 他の誰かが言うことである、とか言うのではない。 秩序は、君が見つけ出さなくてはいけない、という意味です。 それは、きわめて複雑な過程です。 君は、なぜ自分が無秩序の中に 生きるのかを、見出さなくてはいけません。
29:00 学生: 全体主義とは、何ですか。 あなたは、何か全体と、仰いました。
29:04 N: 全体主義国家ね。
29:06 K: 全体主義国家。 それは・・・ 君は、独裁制とは何かを、知っていますね。 

学生: はい。
29:21 K: 君はどうやって、それを知りますか。
29:23 学生: 僕は、本を読んできたからです。
29:26 K: 君は、本を読んできました。 君たちはインドに、独裁制を持っていますか。
29:31 学生: はい。

K: はい?
29:32 学生: 一種の。

K: 一種のね。そうです。 さて、独裁者がいて、 彼が、最高権威であるとき、 彼は、自分のまわりに、わずかな人々を、集めます。 なぜなら、彼らはみんな、同じことを、信じているからです。 そして、彼らは、この国の全体は、 我々が統治するだろうと、言います - 我々の観念に沿って、我々の信念に沿って、 我々の考えることに沿って、とね。 彼らは、君が考えるのを、統制します。 彼らは、君の仕事を、統制します。 君は、マダナパリからマドラスや、他のどこかへ 彼らの許可なしには、行けません。 君は、彼らの許可なしには、本を書けません - 彼らに反するかもしれないものを、などです。 彼らは、君の生すべてを、制御します - それが、全体主義と呼ばれます。
30:33 学生: はい。

K: (ソヴィエト・)ロシアは、そうしています。
30:37 ポーランドは、そうしようとしています。 チェコスロバキア - そうね、(社会主義の)これらすべての国々、 彼らはすべて、全体主義国家を、もたらそうとしています。
30:48 学生: でも、それで、その国民はうれしくありません。
30:52 K: でも、彼らは、撃ち殺されます。 彼らは、監獄に入れられます。 彼らは、精神病院へ送られます。
30:58 学生: それは、圧力です。
31:02 K: もちろんです。 それは、圧力です。 彼らは、圧力を行使します。 彼らは、それが正しいと、考えます。
31:11 学生: ですが、そういう大きな所を制御するには、 そこには、そんなに多くの人々が生きているので、 それが、ただ一つの道です。
31:18 K: ああ。それが、秩序をもたらす、ただ一つの道です。
31:25 学生: はい。
31:26 K: 君は、それが好きですか。

学生: いいえ。
31:29 K: 君は、それが好きでないのなら、 なぜ君は、それを、他の人たちのために、望むのですか。 いいですか? それは、明らかですか。よし。 私は、振るまいについて、話したいと思います。 話してもいいですか。
31:59 学生: はい。

K: いえ。
32:03 君は、聞きたいですか。君は、振るまいについて、聞きたいですか。
32:07 学生: はい。

K: それに、興味はありますか。
32:11 学生: はい。
32:13 K: 振るまいとは、何ですか。 礼儀とは何ですか。 丁寧さとは何ですか。 配慮とは何ですか。 他の誰かの願いへ、強制されずに、 喜んで譲るとは、どういうことですか - よろしいですか。 そのすべてが、振るまいに含意されています。 例えば、私は会合に、10分遅れで来て、 君たちをみんな、待たせておくなら、それは、不正確な振るまいですね。 なぜなら、私は、君たちへ丁寧ではないからです。 私は、君たちを待たせておくことへ、配慮していないのです。 いいですか? で、他の一人への配慮の欠如は、 適切な振るまいではありません。 私は話していますが、君は同時に、話しつづけています。 君も、私の話を聞かないし、私も、君の話を聞きません。 いいですか? で、配慮は、君が言うべきことを、聞くことです。 配慮は、ちょうど時間に、食事に現れることです。 なぜなら、君は、料理人、人々に、関心を持っているからです。 いいですか? で、振るまいは、 君が、他の人物へ、関心を持っている、という含意です。 さて、他の人物が、知事や総理大臣や 重要人物であるのなら、 君たちのみんなは、よく配慮しています。ですね?
34:15 学生: 獲得すべきものが、何かあります。 

K: そのとおりです。
34:19 君は、獲得すべきものが、何かあります。 君はそれを、振るまいと呼ぶのでしょうか - 適切な振るまいだ、と。
34:25 学生: いいえ。

K: いいえ。
34:26 学生: もし、他の会合の時刻にも、間に合っていても、です。
34:30 K: 何ですか。 

学生: 他の会合の時刻には、間に合っているなら、です。
34:33 K: そうであるなら、何ですか。

学生: 他の会合の時間に、間に合っている。
34:37 学生: また、これらの会合の時間にも、間に合っている。
34:39 それは、良い振るまいです。

K: そのとおりです。 で、私たちは一般的に、 権力を持つ人々、 地位を持つ人々を、尊敬します。 彼らから、君は何かを、獲得できます。 ですが、私たちは、庭師、料理人、召使いである人々を、 尊敬しません - いいですね? いいですね? で、振るまいにおいて重要なのは、配慮と尊敬です。
35:11 学生: みんなに対して、です。

K: いいえ。みんなに対して、ではない。
35:14 君はそれを持っているなら - 他の一人への配慮、他の一人への尊敬を、ですが、 君は自然に、適切に振るまうでしょう- 貧しい人へ、豊かな人へ、 権力を持っている人へ、です。 君は、尊敬を持っています。 理解できますか。 さて、君は、そういう尊敬を、持っていますか。
35:32 学生: 僕が、ですか。

K: ええ。もちろん、君が、です。
35:35 学生: いいえ。

K: いいえ。なぜですか。
35:41 君は、それについて、考えたことがありません。ですね? 今、それについて考えましょう。
35:46 学生: なぜ私たちは、その尊敬を、持つべきですか。
35:48 K: なぜ君は、尊敬を持つべきですか。
35:51 学生: 良い振るまいを、です。

K: なぜ私は、尊敬を持ちますか。
35:55 なぜ私は、適切に振るまいたいと思いますか - いいですね? なぜですか。 なぜだと、君は考えますか。 なぜ君は、自分は他の一人を尊敬すべきだと、考えますか。
36:05 学生: それで、その人物は、必要とされていると感じます。
36:11 学生: その人物は、必要とされていると、感じます。
36:14 K: その人物は、必要とされていると、感じます。 それは、かなり錯綜しています。 さて、ただ聞いてください。 私は彼に、訊ねています。 私たちは、振るまい、正しい振るまいが、何であるかを、 よく気をつけて、説明しました。 それは、他の一人へ、尊敬と配慮を持つことですね - 彼が、将軍や、大政治家でも、 大実業家であって、 たくさんのお金、地位、身分を持っていても、です。 そして、料理人、召使いを、君は、まったく尊敬しません。 ですね? 君は、これを理解しましたか。 正確な振るまいは、君が尊敬と配慮を持つ、という含意ですね。 さて、君は、自分の召使いへ、尊敬を持つでしょうか - 自分の教師へ、自分のお母さんへ、 自分のお父さんへ、尊敬を、です。
37:29 学生: 私は、両親を尊敬するほどには、召使いを尊敬しません。
37:35 K: なぜですか。

学生: なぜなら、私たちは、
37:38 両親のほうが重要であると、感じるからです。
37:40 K: それは、どういう意味ですか。 彼らは君に、お金をくれます。 君は、住居を持っています。
37:45 学生: 私たちは、彼らを、上の水準に置きます。
37:47 K: ええ、君は、彼らを、高みに置きますが、 召使いを、下に置きますね。 さて、君は、召使いへ、誤った振るまいをします。 君は、両親を、一種、ものすごく尊敬します。 それは、どういう意味ですか。 君は、怯えています。 君は、恐れを持たないなら、 上に立つ人と同じく、彼を尊敬します。 君は、大政治家を、見守ったことが、ありますか - 彼がいかに、住宅へ入って来るのか、 彼が、空港や、鉄道の駅や、他のどこの所にいるとき、 いかに、遇されるのか、です。 君は、それを見守ったことが、ありますか。 

学生: いいえ。
38:25 K: 誰もがみな、媚びへつらいます。
38:27 「はあ、はあ、はあ」と言います。 よろしいですか。 召使いがやってきて、君は、「プー」と言って、彼を蹴ります。 私はかつて、或る邸宅のお客でした。 私たちは、座っていて、召使いが、入ってきます。 私は、丁寧さから、立ち上がります。 家のご主人は、「ああ、立ち上がらないでください。 彼は単なる召使いです」と言います。 理解できますか。 さて、君は、この尊敬と配慮を、 自分自身に、持つのでしょうか - それで、君が、あらゆる人に、尊敬をもって接するように、です。
39:11 学生: でも、或る人が、すごく失礼であるなら、 なぜ彼へ、尊敬を持つべきですか。
39:18 K: 或る人が、君にすごく失礼であるなら、 なぜ君は、彼へ尊敬を持つべきですか。 彼は、どう適切に振るまうのかを、知らないから、 失礼なのかもしれません。 いいですか? 彼は、君への尊敬を、持っていませんが、 彼は、偉い地位の人へ、ものすごい尊敬を、持っていますね。 で、彼は、尊敬を持っていませんが、君は、尊敬を持っています。 で、理解できますか。 君が、他の一人への配慮と尊敬を、持っているかぎり、 他の人々が、どう振るまうかは、大事なことではありません。ですね? さて、君は、これを聞いてきましたね。 さて、君は、尊敬と配慮を持つのでしょうか - あらゆる人間へ、です。 彼が、総理大臣でも、将軍でも、王様でも、 料理人でも、召使いでも、誰でも、です。
40:22 学生: 僕は知りません。
40:24 K: 君は、そうするでしょうか。

学生: 僕は、知りません。
40:26 K: 「僕は知らない」とは、どういう意味ですか。
40:28 学生: 僕はそれを、一度も、考えてみたことが、ありません。
40:30 K: 今、それを考えてみてください。 私はそれを、考えてみています。 おおい! 君は、どこにいますか。 君は、眠っていますか。 私たちは、それを考えてみています。 私たちは、議論しています。
40:41 学生: はい。でも、僕は、それを経験したことが、ありません。 僕は、それを経験しているとき、 それについて考える機会が、ありませんでした。
40:50 K: 今、それについて考え、気をつけて、それを見つめて、 それを理解してください。 そして、「それが、正しい振るまいだ。 僕は、正しく振るまおう」と言ってください。
41:08 学生: ですが、自分が正しいと考える振るまいは、
41:11 間違っているかもしれません。

K: いいえ、尊敬です。 振るまい、正しい振るまいは、 他の一人への礼儀、丁寧さ、配慮、尊敬を、含意しています。 それは、他の一人への配慮と、 他の一人への尊敬を、意味しています。 君は自分に、それを持っているなら、 彼が、総理大臣でも、召使いでも、君は、正確に振るまいます。 君は、これを聞いてきましたね。 君は、その理由が、見えますか。 君は、そうするのでしょうか。 またもや、私は言いました - もし君が、「私はそうしよう」と言うなら、 それは、約束です。 君は、約束を破れません。
42:07 学生: 、私たちは、それを試してみなくてはいけないでしょう。
42:09 K: ゆえに、それを試してみないで、その理由を見てください。 なぜ君は、そのようであるべきか、なぜ、他の人たちへ大きな配慮、 他の人たちへ尊敬を持つことが、必要なのかを、見てください。 勝ち犬へ、ではなく、一番、喚く人ではなく、 おそらく、君へ何一つ、言わない人、 通り過ぎるあの小作人、村人です。
42:43 学生: すると、他のその人物は、 必要とされていると、感じるかもしれません。
42:52 K: 君に必要とされている。いいですよ。

学生: こちらが、彼を尊敬するなら、
42:57 彼はこちらに対して、必要とされていると、感じるかもしれません。
43:00 N: 彼は言います - こちらが彼を尊敬するなら、 彼もまた、必要とされていると感じるかもしれない、と。
43:04 K: それは、どういう意味ですか。

N: 彼がどういう意味で言うのかは、分かりません。 たぶん、彼も、こちらを尊敬するだろう、という意味でしょう。 そういう意味ですか。
43:11 学生: 彼は、自分もまた重要だと感じるでしょう - その状況で、こちらと同じぐらい重要だ、と。
43:17 K: ええ、全くです。 君は、そうするのでしょうか。 君は、他の人たちへ、この尊敬と配慮を、持つのでしょうか。
43:26 学生: 僕たちはそれを、やってみなくてはいけないでしょう。
43:28 N: 彼は、私たちは、それをやってみなくてはいけないだろう、と言います。
43:31 K: いいえ。やってみないで、してください! これは、もう一つの逃避です。 よろしいですか。 さあ! 君は、私に答えていませんよ。 私は、君を押そうとしています。 私は君に、圧力を掛けています。 私は、訊ねています。君は、気をつけて聞いてきました - 振るまうとは、どういう意味かを、です。 それは、他の一人への配慮、他の一人への尊敬、という意味です。 君は、人々を尊敬するとき、彼らに対して、丁寧です。 君は、彼らに配慮しています。 君は、彼らを助けます。 君は、彼らに親切です ですね? 彼らが、偉い人でも、偉くない人でも、です。 いいですか? ちょっと待ってください。 それが、正しい振るまいです。 自らは、生の中で正しく振るまわなければなりません。いいですか? さて、君は、気をつけて、それを聞いてきました。 君は、そうするのでしょうか。
44:33 学生: 僕は、あなたにお約束できないと、思います。
44:36 K: 君は、私に約束できません。

学生: はい。
44:38 K: なぜですか。

学生: 僕は知らないからです。
44:41 K: 「僕は知らない」とは、どういう意味ですか。
44:43 学生: 僕は、自分が何をすべきだと思われているのか、見当が付きません。
44:48 K: 君は、何をすべきだとも、思われていません。 君は、私へ尊敬を持っていますね?
44:54 学生: はい。

K: なぜですか。
45:07 そして君は、通り過ぎる、あの村人に、尊敬を持っていませんね。
45:13 K: ない。

学生: さほどは。
45:15 K: ない。単純であってください。 正直であってください。
45:17 尊敬はない。

学生: さほど持っていません。

学生: それはあるかもしれませんが、それは、違った観点からです。
45:23 K: ああ。ごまかさないで。

学生: いえ、本気でそう言っています。
45:27 K: 知っています。 ごまかさないでください。 そうね、君はこれについて、一度も考えたことが、ありません。 君は一度も、こう言ったことが、ありません - 「さあ、振るまうとは、どういう意味か、 正しく振るまうとは、どういう意味かを、見出そう」と。 正しく振るまうとは、配慮と尊敬を持つことです - いつの時も、です。 いいですか。 同意しますか。

学生: はい。
46:02 K: さて、君はそれの理由が、見えます。 いいですか。

学生: はい。
46:09 K: さて、君は、何かが真実だと、見えるなら、 なぜ君は、そうしませんか。
46:15 学生: 一人の人物を尊敬することにより - つまり、彼が尊敬されるべき、正しい形で、ではないんですが - そのとき、こちらは、彼をだめにしつつあるかもしれません。 彼は、「どのみち、私は尊敬されつつある」と、考えるかもしれません - 「なぜ私は、自分の職を続けてゆくべきか」と。 彼は、自分の職を、放置するかもしれません。
46:33 K: それなら、自分の職を離れてください。
46:36 学生: すると彼は、どうやって自分の生活を、送りますか。
46:39 K: いいえ。君は初めに、原理を理解していませんね。 事態の原理、真理は、 すなわち、 もし私が、会合に遅れて来るなら、 それは、聴衆に対する不敬です。ですね? 歌手が、舞台で歌っていて、 彼が歌っている間、私は君に話をするとき、 それは、その人物に対して、失礼です。 君が話していて、私もまた話しているとき、 それは、君に対して、失礼です。 で、君への配慮は、私が君に聞く、という意味です。 私は、君が何を考えるのかを、見出したいと思います。 君は私へ、配慮を持っています。 ゆえに君もまた、私に聞きます。 君もまた尊敬します。 いいですか。それが鍵です。 それを持ってください。 その感じ、その原理を、です - すなわち、自分は、他の人間たちに、 尊敬、配慮を、持たなければならないのだ、と。 それを持っているなら、君は、けっして・・・ あの村人は、全然、違っているでしょう。理解できますか。 君は、彼らを助けるでしょう。君は、何か新たなものを、創造するでしょう。 ですが、私たちは、他の人たちへ、こうも無頓着ですね。 私たちは、自分自身に、関心を持っているだけです - 自分の観念、自分の能力、その他すべてに、です。 ところが、君が、配慮し、尊敬を持っているなら、 他の人々もまた、大事です。 理解できますか。 いいですか?君は今、どこにいますか。
48:27 学生: はい。はい。
48:29 K: 君は、ここにいます。 もちろん君は、ここにいますよ、お兄さん。 ですが、私は、君に訊ねています - 君は、これについて、考えてきましたね?
48:43 学生: いいえ。
48:47 K: 君が、それについて、考えてきたなら、それを聞いてきたなら、 それは、君の中に根づきましたか。
48:54 学生: それは必要だと、僕は感じます。
48:57 K: 君は、それは必要だと、感じますが、 私は君に、訊ねています - それは、君に根づきましたか。 君が大地に、種子を植えるように、です。 君は、それに水をやり、それを見守ります。 それは、根づきますね。 それから、成長します。 さて、人々へのこの尊敬と配慮の感じは、 君の中に、根づきましたか。
49:22 学生: まだです。

K: いいえ。 まだと、言わないでください。
49:25 それは、君が聞いていない、という意味です。 

学生: はい。
49:28 K: それは、根づいていません。 なぜですか。
49:33 学生: 僕は、それについて、何も深く考えたことが、なかったからです。
49:38 K: そのとおりです。
49:40 君は、何についても、深く考えたことが、ない。ですね? 今、尊敬について、配慮について、深く考えてください - それは、慈しみを、意味しています。 それは、親切さを、意味しています。 それは、(気前よい)寛大さを、意味しています。理解できますか。 さて、それについて考えて、それを自分に、根づかせてください。 - それが花開くように、です。 なぜなら、これは、とても重要であるからです。 ほとんどの人々は、きわめて失礼で、無配慮です。 彼らは、自分自身に、こうも関心を持っています。ですね? 自分の地位に、自分の問題に、 自分の野心などに、です。 それで、彼らは、あらゆる人を、無視します。 で、彼らは、その状態にあるとき、 振るまいが何であるかを、知りません。
50:54 学生: 今、出て行こうとしている人物が、いるなら - 今、あなたは、ここで話しておられます。 あなたのお話すべては、録画されつつあります。 

K: ええ。
51:01 学生: もし、話をしている小作人が、いても、 彼の話は、録画されつつありません。 彼の話には、何も起きつつありません。 それは、聞かれるかもしれないし、 聞かれないかもしれない。 それは、忘れられています。 ですが、他の誰か、上の人物、たとえば、政治家が行う話は、 録画されました。 それは、やがて再生されます。 で、それはいつも、考えられています。
51:24 K: ええ。なぜなら、政治家は、一般的に - 彼へのしかるべき尊敬すべてを、もってしても - それは一般的に、ほら話です。 君は、ほら話が何かを、知っていますか。

学生: ええ、気球です。
51:38 K: ああ、神様! そうね、私はかつて、マドラスで友人の一人と、歩いていました。 そこには、大きな広場が、ありました。 そして、人々がたくさん、いました。 たくさんの人々です。 本当に、あらゆる種類の人々です。 演台に立って、彼らに約束していた人は - 彼がタミル語で言うことを、友だちが、翻訳してくれました - 人々に、小さな家、雌牛、土地を、約束していました。 彼らがほしいものすべてを、です。 いいですか?

学生: はい。
52:16 K: もちろん彼は、けっしてそれを実現できなかったでしょう。 いいですか? で、誰も、二度と聞きたいと思いません。 なぜなら、彼は、そうしようとしていなかったからです。 さて、私は君に、訊ねています - これは、君の中に、根づきましたか。 なぜかを、見出してください。
52:39 学生: それは、真実であるからです。
52:41 K: さて、君が、英語や数学を学ぶとき、 それは、君に根づきますね? なぜこれは、君に根づきませんか。 これは、同じぐらい重要です。 おそらく、数学より重要です。
53:04 学生: なぜなら、私たちは、それに深く入ったことが、ないからです。
53:07 K: で、それに、きわめて深く入ってください。 君の教師に話をし、「この問いへ深く入りましょう」と、言ってください。 なぜなら、これは、大変重要であるからです - どう振るまうのかが、です。 いいですか?
53:24 学生: こちらへ尊敬を払ってくれない誰かへ、 私たちは、尊敬を払うべきですか。
53:31 K: 君は、何と言いましたか。
53:37 学生: 彼女は、こう言います - こちらへ尊敬を払ってくれない誰かへ、 尊敬を払うべきですか。 たとえば、彼は、自分は、あなたへ配慮を持たないと、言います 何の配慮も、まったく、です。 こちらは、彼へ、そもそも配慮を、持つべきですか。
53:57 K: 私は、君に言いました - 君の中に、根を張ったのなら、 すなわち、尊敬、配慮、 慈しみの根が、です。 そのとき、彼が、君に失礼であっても、君に失礼でなくても、 君は全然、無頓着です。 なぜなら、君は、丁寧、配慮に関心を持っているからです。 理解できますか。

学生: 彼を尊敬することにより、
54:26 彼は、こちらを尊敬するかもしれません。

K: それは、褒賞と処罰です。
54:31 私は、彼を尊敬します。 なぜなら、そのとき彼は、 私を尊敬するだろうから。 それは、どういう意味ですか。 私は、その中から、何かを得ようとしています。
54:41 学生: 或る人々は、宝石や食べ物や何かのために、 他の誰かを尊敬します。 もしも彼が、与えてくれなかったなら、彼を尊敬しなかったでしょう。
54:51 K: そのとおりです。 誰かから何かを得るかぎり、人々は、尊敬しますが、 君は、あの村人から、何も得ない上は・・・ よろしいですか。 で、君は、このものを自分の中に、根づかせましたか。 理解できますか。 君はそれを、自分の中に、根づかせていません。 いいですか? なぜですか。 そうね、土が正しくないのなら、 どれほどの量の種子を、そこに植えようと、何も起きないでしょう。 で、土は、君に聞こえることです。 言われつつあることへ、注意を払うことです。 それが、土です。 君が、注意をもって聞くとき、 その土の中、種子が根づいて、花開くことが、できます。ですね? さて、私は、友だちとして君に言うとき、 私は君に、こう言います - 「ほら、君は、適切に振るまうのでなければ、 生は混沌とするよ。 めちゃくちゃに、混乱になるよ」と。 で、各々の人間が、正しく振るまうなら、 彼らは、秩序を持ちはじめるでしょう。 で、私は、言うのです - 君の中に尊敬と配慮を、持ってください、と。 それが、君の中の種子です。 それは、こういう意味です -君がよく気をつけて聞くときだけ、 その種子は、根づける。 君が、言われつつあることへ、注意するときだけ、です。 そのとき、それは、自然に起きます。 理解できますか。
56:53 学生: 各々の人間が、自分がしたいように、生きるなら、 彼が感じることは、正しいと、仰るでしょうか・・・
57:00 K: いいえ。私は、彼が感ずることが正しいと、言いませんでした。 私は、こう言いました - 各々の人間が、他の一人への配慮、 他の一人への尊敬、(気前いい)寛大さ、親切さを、持っているなら ・・・そうね、さほどひどく利己的でないなら、 そのとき、私たちは、世の中に秩序を、もたらすでしょう。 いいですか?

学生: はい。
57:29 K: いいです。 君たちは、静かに座りたいですか。 私は君たちに、静かに座るよう、頼んでいません。 君は、そうしたいですか。

学生たち: はい。
57:55 学生: どうすれば、私たちは、自分の精神を 静かに保てると、お考えですか。
58:00 K: どうすれば、君たちは自分の精神を、静かに保ちますか。 それは、することが最も困難なことの一つです。 それは、それへ、きわめて深く、深く入ることを、 必要とします。 理解できますか。
58:22 学生: では、今、僕たちへ、静かにしているよう語ることは、 何の役に立ちますか。 

K: 今? 

学生: はい。
58:29 K: 君は、あの女の子が言ったことを、憶えていますか。
58:33 あそこの、小さな女の子が、です。 彼女は、こう言いました - 静かにしているとき、エネルギーを集める、と。
58:42 学生: でも、静かにしつづけないでしょう。 なぜなら、それは、最も困難なことであると、仰ったからです。 僕は、精神を静かにできなかったし、 今も静かにしていられません。

K: 全くそうです。
58:51 君は、自分の精神を、静かにしていられません。 なぜなら、精神は、しゃべりに、しゃべり、しゃべっているからです。 君は、どうやって見出すのでしょうか - 精神を、きわめて、きわめて静かにしておくことを、です。 君はどうやって、見出すのでしょうか。
59:06 学生: 僕は知りません。

K: いいえ、自分は知らないと、
59:09 言わないで、見出しましょう。 よろしいですか? いいですか? 私たちは今、止めなくてはいけませんが、見出しましょう - きわめて静かで、繊細な、敏感な精神を、どうやって持つのか、ですね。 見出しましょう。私たちは、次回、それについて、議論するでしょう。 いいですか? よろしいです。 それで、十分ですか。 または、君たちは、どうやって静かな精神を持つかについて、 今、議論したいですか。

学生: 僕は、見出すのは、構いません。
1:00:09 K: 君は今、見出したいと思いますか。
1:00:11 または、それを次回まで、延期したいと思いますか。
1:00:16 学生: 次回です。

K: 次回ね。いいです。