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RV80DS2 - 君は、テクノロジーの世界で起きていることに、気づいていますか。
学生たちとの議論、第2回
インド、リシ・ヴァレー
1980年12月13日



0:22 クリシュナムルティ: 私たちは、何について話しましょうか。 君たちは、話をしないで、静かに座りたいですか。 いいですよ。私は話しましょう。 君たちは、テクノロジーの世界で何が起きつつあるかに、 気づいているのかどうかと、思われます。 君たちはたぶん、コンピューターについて知っていますね。 コンピューターは、人ができることを、ほとんど何でも、できます。 人は、経験をとおして、学びます - それが知識になる。 それから、頭脳に蓄えられる。 記憶、そして、思考です。 それが、私たちが経てゆく作動です。 経験。その経験から学ぶ - それが知識になる。 そのとき、その知識は、頭脳に記憶として蓄えられる。 その記憶から、思考が発生します。 これは事実です。 君は、自分自身を観察するなら、君に出来事が、あるかもしれません - 気持ちいいのか、よくないのか。 その出来事から、君は学びます。 それが、知識になる。 その知識は、記憶の中に保持されます。 頭脳の中に記録されます。 そして、記憶、思考です。 コンピューターは、まさしくこれをできるのです。 それらは、チェスの名人と試合をできます。 チェスの名人が何なのかは、知っていますね。 チェスが何なのかを、知っていますね。
3:04 学生たち: はい。

K: ついに! コンピューターは、チェスの名人と、試合をできます。 チェスの名人は、それを打ち負かします- コンピューターを打ち負かします。 コンピューターは、名人が取った動きから、 学びます。 そして、彼と試合します。 それは名人と、二回か三回、試合し、 いつの時も学んでいて、いつの時も経験しています。 ついに、コンピューターは、チェスの名人を打ち負かします。 私が言っていることを、理解できますか。 コンピューターはまさしく、人間の頭脳がすることを、します - 経験する、学ぶ。 知識、記憶。行為する。 これを理解できますか。 これが、コンピューターがしていることです。 たぶん、数年で、それは、 人間精神ができることを、ほとんど何でもすることになるでしょう。 また、ロボットが開発されつつあります。
4:24 K: 君たちは、ロボットが何であるかを、知っていますか。 

学生: はい。
4:27 K: 知っていますか。おやまあ。 知っていますか。知らないですか。 知っている? よし。 今、日本では - 君たちは、たぶん「タイム誌」で、 それについて、すっかり読むでしょう - 日本では、世界の他のどの地方より、多くのロボットが、働いています - 車を組み立てる、車の溶接をする、などです。 ロボットは、これをできます。 すなわち、ロボットの中には、コンピューターが植え込まれています。 すると、コンピューターは、ロボットに、何をすべきかを、言います。 これらを理解できますか。 で、次第に、十年かほどで、十五年以上で、 機械的な労働の問題全体が、解決されるでしょう。 この問題を理解できますか。 工場で、たぶんキッチンですら、あらゆるところに、 ロボットとコンピューターが、引き継ごうとしています。 これはたぶん、君たちの人生の内に、起きるでしょう - 君の人生が終わる、はるか前に、です。 十年か、十五年の内に、これが起きるでしょう。 で、どうぞ、これを聞いてください。 人には、何が起きようとしていますか。 質問を理解できますか。 ロボットとコンピューターが、人の業務すべてを、 引き継ごうとしているなら-工場へ行く、帳簿を付ける、 新しいものを発明することを、ですが - 工場労働者は、いなくなるでしょう。 そのすべてが、コンピューターとロボットにより、引き継がれるでしょう。 そのとき人は、君は、世界中の人は、余暇を持つでしょう。 君たちは、これらを聞いていますか。 それは、君にとって、何か意味がありますか。 君たちは、余暇を持つでしょう。 社会は、完全に変化しようとしています。 君たちは、ますます多くの余暇を、持つでしょう。 君たちは、その余暇を、どうするのでしょうか。 それが、出てきつつある中心的な問題です。 質問を理解できますか。 君たちは、雑誌を読むなら、日本には、 一万のロボットがあることが、分かるでしょう - 人間たちがしてきた機械的な仕事を、しています。 車を組み立てる、車を磨く、 車を溶接する - それらです。 西ドイツは、八百五十のロボットを、持っています。 で、次第に、世界全体が、 ロボットとコンピューターにより、動かされようとしています。 君は、これらを理解しますか。 または、みんな眠っていますか。 で、君に、何が起きようとしていますか。 質問を理解できますか。 人が、甚大な量の余暇を、持つとき、 人に、何が起きようとしていますか。 人は、娯楽を探し求めるのでしょうか - フットボール、映画、ラグビー、 そうね、娯楽の世界全体です。 そこには、宗教により維持された娯楽もまた、含まれます。 これを理解されますか。 フットボールの娯楽、宗教の娯楽、 あるいは、人は、全然、他の何かへ向かわなくてはいけないでしょう。 君は、これらに付いてきていますか。 見てください。私が、毎日、9時から5時まで、 次の五十年間、事務所へ行く代わりに、 ロボットとコンピューターが、それを、私の仕事を、引き継いでくれるでしょう。 誰が、生活するために私へ、支払うのでしょうか。 私は、何の仕事をも持たないでしょう。 で、私には、何が起きようとしていますか。理解できますか。
10:27 学生: 僕たちは、何のお金をも持たないでしょう。 で、人々は、何のお金をも得ないでしょう。 ロボットが、僕たちのために、仕事をするだけでしょう。
10:36 ナラヤン: 彼は、ロボットが仕事をするのなら、 僕たちは何のお金をも得ないだろう、と言います。 

K: そうなんです。
10:42 ロボットとコンピューターが、働こうとしているなら、 君たちは、何のお金をも得ないでしょう。 初めにこれを聞いてください。 後で、私に質問してください。 社会構造は、変化しようとしています。 さて、君は、事務所や工場へ、行きます。 橋を架けるため、などなどです。 ロボットとコンピューターが、そのすべてを、しようとしています。 君たちが、ほとんど仕事を持たないだろうとき、 社会の本性は、何ですか。 そのとき政府が、君たちに支払わなくてはいけません。 そのとき政府は、どのようにお金を、得るのでしょうか。よろしいですか。 これは、ものすごい問題です。 新しい社会構造が、生じなくてはいけません。 君たちは、自分の余暇を、どのように使うのでしょうか。 無量の余暇を持とうとしている人に、 何が起きようとしていますか。 質問を理解できますか。 何が、起きようとしていますか。 私はこう言いました。君は、あらゆる種類の娯楽へ行くのか - 寺院、教会、モスクへ、です - それか、あるいは、君は、何か全然違ったことを、しなくてはいけません。 君たちは、これらに付いてきていますか。 君は、何をするのでしょうか。 ロボットとコンピューターは、井戸を掘れるし、樹を植えられます。 私はカリフォルニアで、トラクターがトマトを植えているのを、見ました。 何百エーカーも(畑が)あり、機械がそうします。 穴を掘り、トマトの苗を植え、 それに水を与え、つづけてゆきます。 君たちが、これの意義を掴むのかどうかと、思われます。 彼らは掴みますか。
13:26 学生: 僕たちは、今、現在そうであるように、 僕たちは、何か自分の精神を占有するものを、持たなくてはいけません - 或る種の思考を、です。
13:38 K: 全くそうです。 で、君は、問題を持たないとき、 自分の精神を、どうするのでしょうか。 君は、見逃しています・・・
13:51 学生: 私たちが、事務所へ行こうとするなら、 そのような職は、きわめて決まり切っていて、機械的です。 で、そのような職は、引き継がれるし、余暇の時間が与えられるのなら、 おそらく、自分が本当に何をしたいのかを、本当に究明でき、見出せます。 今は、事務所で働かなくてはいけないから、 する時間がないこと、ですが。
14:19 K: 君は、詩人になりたいと思うかもしれませんね。 君は、本を書きたいと思うかもしれませんが、 コンピューターは、それをできます。
14:32 学生: すると、人は、自分自身で考えるのを、止めるでしょう。 すべての仕事を、ロボットがするでしょう。
14:39 N: 彼は、コンピューターが引き継ぐとき、人は、 自分自身で考えるのを、止めるだろう、と言います - なぜなら、 仕事は済んでしまい、人は、すべき仕事がないからです。
14:47 K: で、人もまた、ロボットになるでしょうか。 いえ、いえ。どうぞ、気をつけて、付いてきてください。 君たちが、これらに関与した問題を、理解するのかどうかと、思われます。 君たちの頭脳は、働いていますか - 年上の人々、年長の集団は? 君は、私とともに考えていますか。 見てください。コンピューターは、プログラムされます。 すなわち、君は、コンピューターに、何をすべきかを、語りますね。 それは記録し、それを保ちます。それから君がそれに語ることを、します。 私たち人間もまた、プログラムされます。 私たちは、ヒンドゥー教徒だ。 私たちは、仏教徒だ。私たちは、 事務所へ行かなければならない。 これは正しい。これは間違っている。 コンピューターがプログラムされているように、私たちもされています。 私が言っていることを、理解できますか。 

学生: はい。
15:54 K: 君はイスラム教徒です。 なぜなら、君は、
15:57 自分はイスラム教徒だと、言われてきたからです。 君はカトリックです。なぜなら、君は、自分はカトリックだと、言われてきたからです。 幾世代もの間、です。 ヒンドゥー教徒として、です。 で、君たちは、コンピューターと同じように、プログラムされています。 コンピューターが、そのすべてを引き継ぐとき、 君の頭脳には、何が起きてきましたか。 君の精神には、何が起きようとしていますか。
16:27 学生: それは、お金のことだけを、考えるでしょう。
16:33 N: 彼は、それは、お金のことだけを考えるだろう、と言います。
16:38 K: それで、すべてですか。 君たちはみんな、教育を受けていると、思われていますね。
16:46 学生: それは、もっと破壊的になりはじめます。 それは、もっと破壊的になりはじめるでしょう。
16:53 K: ええ。
16:56 学生: それは、よりよいロボットを作ることを、考えはじめるでしょう。 なぜなら、それは、余暇時間をもっと多く得ようとしているからです。
17:10 K: 見てください。このように表させてください。 君たちは、好きなことを、自由にできます。 なぜなら、あらゆることが、機械、コンピューター、ロボットにより、されるからです。 そして、君は自由です。 君は、何をするのでしょうか。 神様、君たちは・・・何をしますか。 どうぞ、質問に返答してください。
17:56 学生: ロボットが、自分のために仕事をしはじめた後、 自然に仕事について、すべて忘れて、快楽を楽しみはじめるでしょう。
18:05 K: いいですよ。君たちは、どんな形で、楽しむのでしょうか。
18:12 N: 彼は、自分は快楽を楽しむだろうと、言います。
18:15 K: ええ。知っています。私は、彼にそれを、進めてほしいのです。 君はどのように、楽しむのでしょうか。
18:21 学生: 働きたいのでなければ、働きません。
18:25 K: で、君は、何の仕事もできません。 君は、何をするのでしょうか。 君は、事務所へ行けません。 工場へ行けません。
18:39 学生: 僕たちはみんな、怠けるでしょう。
18:44 K: そのとき君は、何をするのでしょうか。死ぬだけですか。 ますます怠ける。 ますます緩む。 ますます、することがない。 次第に、萎れてしまうのですか。
18:57 学生: ずっと注目してこなかった物事すべてに、注目しはじめます。
19:01 N: 前に注目しなかった物事に、注目しはじめるでしょう。
19:08 K: いいですよ。 そこから始めてください。 余暇は君に、物事を見守る時間を、与えてくれるでしょうか。どうでしょうか。 辿っていってください。 君は、樹々、山々を見守れます - 岩々、川を。
19:31 学生: はい。なぜなら、彼が言うように、快楽を楽しみつづけられないからです - 娯楽などのような、物理的な快楽を、です。 幾らかの時間の後で、止めるでしょうし、 まわりの物事に、注目するでしょう。
19:47 K: いいですよ。すると、君は、世界を見つめてきましたね- 樹々、川、大地の世界、 大地の美しさ、 山々の輝き、などを、です。 それをしばらくの時間、見つめてきた後、君はかなり疲れますね。 そのとき君は、他のどこを見るでしょうか。
20:15 学生: 自分自身を、です。
20:18 N: 自分自身を見つめるでしょう。
20:19 K: さて、始めます。 それが、私が君たちに始めてほしいところです。 君は、自分自身を見つめます。ですね? どこで、ですか。鏡に、ですか。

学生: いいえ。

K: それを、君たちは今、しています。 君はどのように、自分自身を見つめるのでしょうか。 そうね、進んでください。 自分の頭脳を、使ってください。
20:48 学生: いつの時も、自分がしていることに気づかなくてはいけないと、思います。
20:52 N: いつの時も、自分がしていることに気づかなくてはいけません。
21:00 学生: たぶん、かつてしていて、もはやしないことを考えながら、 自分自身を見つめるでしょう。 そして、反応は・・・
21:11 K: 話を遮るのを、許してください。 君は、私の問いに、答えていますか。
21:15 学生: どのように自分自身を見つめますか。
21:17 K: ええ。君は、鏡に自分自身を、見つめますか。 どのように、自分自身を見つめますか。
21:24 学生: 鏡に、ですか。 その他で、ですか。 たぶん私は、自分がしなかったことをとおして、自分自身を見つめるでしょう。 今、自分がしていないが、 ロボットがなかったとき、かつて自分がしたことをとおして、です。
21:42 K: で、君は、自分の行為をとおして、自分自身を見つめます。ですね? ゆっくり行ってください。 君の行為は、何に基づいていますか。
21:55 学生: 私が考えることに、です。
21:57 K: いいえ。気をつけて、考えぬいてください。 私が考えぬいて、君へ言うのへ依存しないでください。 考えぬいてください。 君の行為は、何に基づいていますか。
22:09 学生: 経験に。 自分の過去の経験です。
22:12 K: それは何ですか。 いえ、ゆっくり行って、学んでください。
22:19 学生: 記憶です。
22:23 学生: 経験です。あなたは、こう仰いました - 経験を持つ。 すると、それが、自分の頭脳に蓄えられる。
22:29 K: 君は、私の言葉を、反復していますか。
22:31 学生: いえ。でも、それは思考です。基本的に行為は・・・
22:35 K: 見てください。 一分間、止まって。 君はこれを、私から学びましたか- 気をつけて聞いてください - または、君自身で、それを発見しましたか。
22:51 学生: 考えることからです。 それを考えて、それから、それをします。
22:56 K: 何ですか。
22:58 学生: 何かについて考えます。 それから行為します。
23:04 N: 彼は、初めに考える、それから行為する、と言います。
23:10 K: 私は君に訊ねています - 君はどのように、自分自身を見つめますか。 あのお嬢さん、あの女の子は、行為をとおして、と言いましたね。 君の行為は、何に基づいていますか。 気をつけて、考えぬいてください。 君は、犬を見守ったことが、ありますか。 待って、聞いて。君は、犬を見守ったことが、ありますか。 君が犬に、好きなものを何かやり、 それをしつづけるなら、 犬は、君に付いてくるでしょう。 君に服従するでしょう。 ですが、君が犬に何かをやらずに、罰するなら、犬もまた学びます。 これに付いてきていますか。 これを理解できますか。
24:17 K: それは、どういう意味ですか。
24:21 学生: 罰です。 

K: いえ。 見守って、考えぬいてください。 君は犬に、褒美を与える。罰を与える- それは、どういう意味ですか。 犬は、褒賞と処罰をとおして、学びます。ですね? 君も、同じことをしませんか。
24:46 学生: はい。結果に応じて、です。
24:51 K: 結果は、褒賞と処罰に、基づいているにちがいありません。 それで、君はプログラムされます。 私がいう、プログラムされるとは、どういう意味かを、理解できますか。 コンピューターのように、褒賞と処罰に応じて、行為するように、です。 君はこれを、理解できますか。 進んでください。考えぬいてください。 で、君はどのように、自分自身を見つめますか。君は、見つけました - 自分の生、自分の考え方が、褒賞と処罰に、恐れと楽しみに、 基づいていることを、です。 ですね? これを理解できますか。 やれまあ。君たちの頭脳は、養成されてきていません。 私は、それについて、(校長)ナラヤンさんに、話をしようとしています。 君たちは、ちょうど機械に似ています。 君たちは、反復し、反復し、反復するよう、学びます。 そして、それについて考えません。 さて、戻ってきましょう。 君たちは、自分が褒賞と処罰に応じて行為することを、見つけたのです。ですね? 君はそれが、見えますか。 で、君は、自分自身をどう見つめるかを、学んだのです。 君たちは、自分の行為をとおして、自分自身を、見つめはじめています。 さて、行為とは、何ですか。
26:42 学生: 行為は、私たちがすることです。 私の行為は、私がすることです。
26:50 N: 行為は、私たちがすることです。
26:52 K: 分かります。 神さま!
27:03 学生: 行為は、自分の思考の表現であると、言えます。
27:09 K: そうです。君の思考は、何に基づいていますか。 君の思考は、何ですか。 思考はどのように、生じますか。 考えぬいて、ゆっくり行ってください。
27:23 学生: 何であれ、蓄えておいたこと、自分の記憶、 何であれ、自分が経験してきたことから、です。 で、あらゆる物事が、蓄えられている。 私の思考は、そこから来ます。
27:30 K: ええ。それが、君が今朝、学んできたことですか。
27:34 学生: その前、その前にすら、見つけました。
27:38 K: はい、良いです。 では、進行して。 すると、君はどのように、自分自身を見つめますか。
27:44 学生: ただ、自分がしていることを、見つめるだけです。それが、私がするすべてです。 そのときですら、私が何かをやり終えた後で、 それに注目するということが、いつも起きるんです。 私は、それをしているとき、自分がしていることに、けっして注目しません。
27:56 K: すると、それをしている君は、何ですか。
27:59 学生: 他の誰ですか。
28:00 K: いえ、待って。君は聞いていませんでした。 君は何ですか。 それをしている君は、誰ですか。
28:12 学生: それは私です。

K: 私は誰ですか。
28:15 質問者: あなたです。
28:19 K: それは何ですか。
28:24 質問者: すみません。私は話すべきではなかったんです。私は学生ではありません。 すみません。私は、話をすべきでなかったと、言われます。
28:40 N: 彼は、ここの学生ではありません。

K: ああ、気になさらないなら、学生だけです。
28:51 君は、「私はこれをしている」と言いますね。君は誰ですか。
28:58 学生: 行為しているとき、あの瞬間に「君」のようなものは、何もない。
29:03 K: 全くそうです。行為の瞬間に、「君」はない。ですね? 待ってください。君はそれを、発見しましたか。
29:13 学生: はい。 そういうわけで、僕は、お話を聞いていたとき、ただ聞いていました。 僕は、あの瞬間に、聞くことに、気づいていませんでした。
29:24 N: 彼は、聞いているが、自分が聞いていることに、気づいていない、と言います。
29:33 K: すると、君は何ですか。 いえ。私は訊ねています。どうぞ、私の問いを、お聞きになってください。
29:46 学生: あなたの問いは、こうでした- あなたは何ですか。
29:48 K: ええ。君は誰ですか。

学生: 僕の思考が、自分がそうであると、言うものです。
29:54 N: 彼は、自分の思考が、自分がそうであると言うものです。
29:58 K: で、君は、こう言っていますか- 気をつけて、聞いてください。 君は、こう言っていますか - 君は、自分が考えるものである、と。
30:09 学生: はい。 

K: すっかり確かですか。

学生: すっかり確かではありません。
30:14 学生: 私たちは、自分たちが誰であるかを、知りませんが、
30:16 私たちは、人々が言ってくるとき、自分たちが本当に誰であるかを、知ります。
30:19 K: ええ。君は、私の娘である、君の名前はこれである、 君はヒンドゥー教徒、仏教徒である、と言われます - それが何でも、です。 で、君は、それらを受け入れますね。 また君は、自分は、自分がそうであると考えるものである、と言っていますね。
30:42 すっかり確かですか。

学生: はい、そうです。
30:47 K: すっかり確かであってください。
31:03 学生: 自らが、自分がそうであると考えるものであるとき、 実際に、自分自身をプログラムしつつあります - 自分の思考が、自分にそうあってほしいと頼むものであるように、です。
31:12 K: 君はそれを、自分自身で発見しましたか。
31:15 学生: はい、しました。
31:18 K: で、君は、受け売りではなく、直に、語っています。
31:22 学生: はい。
31:29 K: で、君は、自分は、自分が考えるものであることを、発見しました。 ですね? ですね?君は何と考えますか。
31:42 学生: 僕は、自分の好きと嫌いが何かを、考えて・・・
31:45 K: で、始めて、進み、探検してください。 そこで止まらないでください。
31:56 学生: 私の思考は、自分の過去の経験から、生じます。 それは、私が過去から考える、という意味です。

K: ええ、そのとおりです。
32:05 学生: いつの時も、です。

K: で、進んでください。
32:08 学生: で、私が、自分が考えるものであるなら、私は思考です。
32:14 K: さて、全くそうです。君は、何かを発見したのでしょう。 君は過去です。ですね? 君はそれを、発見したのですか。 正直であってください。 自分は過去であることを、君自身で発見しましたか。
32:36 で、私は生活しているとき、それに注目しました。
32:39 K: ええ。で、君は、自分が過去であることに、注目し、学びました。 君は、他の人々の知識、他の人々の伝統の結果です - 彼らが君に語ってきたこと、君自身の経験、 そのすべてが、君は過去であると、言います。 いいですか? で、それは、どういう意味ですか。
33:30 学生: それは、自分が行為していない、という意味です・・・行為は何であるか、と。 ですが、自分は、何か古いプログラムに応じて、行為しています。
33:41 K: ええ。それは、どういう意味ですか。 進んでください。考えぬいてください。
33:47 学生: 自分の過去の行為が、現在の行為を、引き起こしています。
33:54 K: すなわち、君の生は、過去です。 君は、過去に生きています。 いいですか? 同意しますか。 それは分かりますか。 どうぞ、私が言っていることに、懐疑的であってください。 私が言っていることを、受け入れないで、見出してください。 君は、自分が過去に生きていることを、自分自身で見出しましたか。 それは、大きな発見です。 理解できますか。 君は過去の結果である、ということです。 君が考えるのは、過去に基づいています。過去は、知識です。ですね? これを理解できますか。 彼らがこれのどれかを、理解するのかどうかと、思われます。 で、君の精神に、何が起きつつありますか。 君が、いつの時も過去に生きているなら、 君の精神に、何が起きつつありますか。
35:29 学生: 精神は、ゆっくり死にかけています。
35:32 K: で、それは、どういう意味ですか。 君はゆっくり、死にかけていますか。 気をつけて、考えぬいてください。
35:42 学生: それは、何も新しいものを、見つけていません。
35:48 K: で、君は、いつの時も過去に生きているなら、 何も新しいことを見つけられない、と言います。ですね?
35:58 学生: ええ。
36:00 K: 君にとって、そうですか。
36:03 学生: ちょっとです。
36:05 K: ちょっと、というのは、どういう意味ですか。
36:13 学生: 時々、僕は何かをしていて、 十分にそれに気づいていなくて、 僕は、他の何かについて、考えているとき、 その瞬間に、自分が過去をしていることを、感じません。 僕は、何か新しいことを、学んでいます。 例えば、時々、僕は、自分が一定の形で歩いていることを、けっして知りません。
36:36 K: こちらへ来なさい。 君は、何と、仰っていましたか。
36:52 学生: 時々、僕は自分自身を見守っていないとき、 自分が一定の形で、歩いていることを、けっして知りません。 「おい、君は、おかしな歩き方をしているね」って、 誰が言うとき、僕は、それを知るだけです。
37:03 K: そのとおりです。 それは、どういう意味ですか。
37:06 学生: それは、僕がちょっと条件づけられていることを、意味しています。
37:09 K: 進んでください。 それは、どういう意味ですか。 条件づけが何であるかを、私に説明してください。
37:14 学生: たとえば、僕がコンピューターであり、 何をすべきかを、プログラムされてきたかのように、です。
37:18 K: 私が言ったことを、反復しないでください。お兄さん。 君たちはみんな、自分が何をしているかを、分かりますか。 君たちはただ、他の誰かが言うことを、反復しているだけです。 で、君たちはみんな、受け売りの人々です。 君には、何も新しいことが、ありません。 で、自分が何をしているかを、見出してください。 で、私は、みなさまに、訊ねています - 君は、どのように自分自身を見つめますか。 なぜなら、それが、君が残している唯一つのことであろうからです。 ロボットとコンピューターが、引き継ごうとしているとき、 君が、単なる娯楽に、人生を使うのでないなら - 君たちの幾人かは、必然的にそうするでしょうが - 「さて、私は何もすることがない」と言う人が、幾らか、いるでしょう - 「私は大地を、緑の木の葉を、空の美しさを、見つめてきた」と。 そして、君は、「私は自分自身を、見つめなければならない」と言います。 私は、「君はどのように、自分自身を見つめますか」と、言ってきました。 君はどのように、見つめますか。 私は、君が鏡をどのように見つめるかを、知っています。 それが、君なるものですか - 表面だけですか。 色白、色黒、細い目、近眼、それらですか。 君は、それ以上の何かですか。
38:56 学生: 自分自身を、他の人たちと比較しています。
39:01 N: 彼は、自分自身を他の人たちと比較することで、自分自身を知る、と言います。
39:10 K: いいですよ。君は、自分自身を他の人たちと比較することで、 自分自身を知ります。よろしいですか。 君は、そう言っていました。 君がいう比較とは、どういう意味ですか。
39:30 学生: 彼らがしてきたことと、自分がしていることを、見る。
39:40 K: 君たちは、自分の学級の中で、比較されていませんか。 誰かが、君より多い点数や良い成績を、取りますね。 君は、いつも比較されていませんか。 どうぞ、君は、教育者は、私に答えてくれるでしょうか。

学生: はい、私たちは、比較されます。
40:10 K: 君たちは、比較しています。
40:12 さて、君がAをBと比較するとき、Aには、何が起きますか。
40:22 学生: Aのほうが良い。 Aのほうが、多く点数を取るなら、Aは、Bより優っていると、感じます。 または、Bのほうが、多く点数を取るなら、Aは、劣っていると、感じます。 そのように、心理的に、Aへ影響しています。
40:35 K: 君は、比較されつつあります- ちょっと待ってください - 君は、彼と比較されつつありますね。 彼のほうが、はるかに利巧です。 で、君には、何が起きますか。
40:47 学生: 私たちは、その人物より利巧になろうとします。
40:52 K: で、それは、どういう意味ですか。 神様、これは・・・
40:58 学生: 自分自身でいようとしていません。
41:03 K: 反復せずに、答えてください。
41:07 学生: 彼を嫌いはじめます。
41:10 K: さあ、私は自分自身を彼と比較します。 彼のほうが、利巧です。 美しい。智恵がある。 良い点数を取る、などなどです。 私に、何が起きますか。
41:24 学生: 彼を嫉妬することになります。 彼のほうが自分より良いから、彼を嫉妬します。
41:30 K: で、私は嫉妬します。 すると、他に何ですか。 聞こえませんね。
41:44 学生: 自分自身の価値を見積もります。 自分が、どれほど比較するかが、分かります。
41:57 学生: どうにか、他の人たちに対して、自分自身を、利巧にしようとします。
42:04 K: ええ。私は自分自身を、君と比較します。 君のほうが、はるかに利巧です。 美しい、などです。 で、自分自身を君と比較する中で- 気をつけて聞いてください - 私に何が起きますか。
42:21 学生: 彼より利巧になるために、学習に学習しつづけます。 学習しつづけます。
42:29 K: 待って、待って。私はそれに、一歩一歩、入るでしょう。 君は、それが分かるでしょう。 私は自分自身を、君と比較します。 君のほうが、利巧です。 見目がいい、その他すべてです。 私に何が起きますか。 自分自身を君と比較する中で、私は、「私はつまらない。 私は美しくない」と言います。私は、自分が君のようだったらなあと、思いますね。 で、私には、何が起きつつありますか。
43:00 学生: コンプレックスを発達させます。
43:06 K: 君はそうですか。
43:10 学生: 彼を模倣しようとします。 その場合、自分自身ではありません。
43:16 学生: 他の何かでは、その人物よりましなのかもしれません・・・
43:20 K: まし、というのは、どういう意味ですか。 そうね、神様。 あなたたち、教師たちは、私の質問に答えてくださるでしょうか。 あなたが、一人の少年を、別の少年と比較するとき、 きっとあなたたちは、そうすると、私は思います。
43:40 教師: 私たちは、彼らをどちらも破壊します。
43:45 N: 彼は、私たちは、彼らをどちらも破壊する、と言います。
43:47 K: 全くそうです。やっと、です。 君たちは、それを悟りましたか。 君は、ましになりません。 君は、他の誰かと比較することにより、自分自身を破壊しつつあります。 彼らがこれを理解できるのかどうかと、思われます。 私たちが言っていることを、理解できますか。 君たちの政府全体が、それに基づいています。 君たちの経済体制全体が、これに基づいています。 すなわち、君たちは、いつの時も自分自身を他の誰かと、比較しているのです。 それで、次第に君は、自分の能力、自分の活力、 自分の強さを、破壊しつつあります。 君は単に、模倣しているだけです。ですね? これに付いてきていますか。 どうなんでしょう。
44:54 学生: それに、一歩一歩入りましょう。 見てみましょう - 自分自身を別の人物と比較するとき、 彼より高い点数を取るように、行為しようとします。
45:07 K: ええ、待って。 先へ進んでください。
45:12 学生: で、起きることは、自分の過去をとおして、行為しようとするんです。 一定の方法を、持っているんです。 それに従うなら、彼より高い点数を得られます。 で、そうします。 その古い方法に従います。 点数を取ることで、あの子より、上になろうとします。 それで、自分が行為したいように、行為していなくて、 過去により指示された形で、行為しています。
45:41 K: ええ。進んでください。 で、君には、何が起きますか - 君がいつも、彼と競争していて、 より高い点数を取ろうとしているとき、です。 この常なる格闘。 よろしいですか。
46:02 学生: で、何か新しいことの中から、行為していません。 何か終了したことの中から行為しています。

K: で、君はどのように・・・
46:10 君は、比較なく、勉強、学習できますか。
46:24 学生: 私は、比較するとき、他の誰かになろうとしていることを、学びました - で、自分なるものではないんです。

K: そのとおりです。

学生: で、自分自身を破壊しています。

K: そのとおりです。

学生: で、比較をしないなら - 比較なしに、どうやって学習するだろうかと、あなたは仰りました。
46:43 K: そのとおりです。
46:44 学生: 私は、他の何かでないようとか、 他の何でもないように、自分自身で学習するでしょう。
46:51 K: で、君は、競争なしに、学習できますか。
47:00 学生: 僕たちが競争なく学習することが、本質的です。
47:07 K: それは何ですか。
47:08 N: 彼は、競争なく学習することが、本質的だ、と言いました。
47:11 学生: それは、一種、もっと多くのことをするよう、追い立てるからです。 自分自身のために、何かをしているなら、 同じことをしなくていいし・・・
47:18 K: 君は、あれらの人々が言ったことを、理解するのかどうかと、思われます。 君は、強制されるとき、競争しているとき、 学習できるだけだと、言います。
47:30 学生: ええ。それは、比較することにより、自分が階段のどこに、 どの段にいるのかを、教えてくれます。 それは、一種のマイル標石です。
47:40 K: それは、一種の度量です。 さて、ちょっと待ってください。 度量なしには、学習できませんか。
47:48 学生: 僕は一度もやったことがありません。
47:51 K: 見出してください。これが、君たちがするよう、プログラムされていることです - 競争するよう、比較するよう、もっと良く何かをする、などなどのように、です。 さて、君は、これなしに、学習する違った道を、見つけられますか。 私は、これについて、君たちの教育者と話し合いたいと、思います。 なぜなら、比較なしに学習できるなら、君は、 それに、もっとエネルギーを注ぐからです。理解できますか。
48:34 学生: 私はそうできると思います。 私は、競争なしに学習できる、と思います。 私は、それに興味を持ち、それについて学びたいのなら、 それについて学ぶでしょう。
48:48 K: で、ちょっと待ってください。 君がいう学ぶとは、どういう意味ですか。 今、君は、圧迫のもとで学んでいますね。 君は、他の誰かを追い抜くために、学んでいます。ですね? で、君の学びは、常なる格闘の過程ですね - それが数学でも、歴史でも、生物学でも、何であっても、です。 さて、何が起きるかを、見てください。 君が、圧迫の下にいるなら、君のエネルギーは、制限されています。 これは分かりますか。 これらは、あまりに哲学的ですか。
49:39 N: 私が何かを、言ってもいいですか。 誰かが比較しているとき・・・
49:43 K: 大きな声で言ってください。
49:45 N: 自分自身を、他の誰かと比較しているときや、 圧迫があるとき、たくさんのエネルギーが、それでむだになります。 そのエネルギーは、観察と研究に利用可能ではありません。
49:57 K: さて、校長先生、あなたは、それを見計らうでしょうか。

N: いえ。ですが・・・

K: ああ、話さないでください。
50:04 N: 君たちの幾人かは、それが分かりますか。君が学習するとき、 仮に、自分自身を、他の誰かと比較している、とか、 君が圧迫をとおして、押されている。 君が、自分の圧迫を創り出し、 その圧迫でもって、学習している、として、 君は、自分がしていることをする、充分なエネルギーを、持ちませんね。 それは、とても単純です。
50:22 K: とても単純です。校長先生、あなたはこれがされるように、見計らうでしょうか、 待って。私は、ナラヤンさんに訊ねています。 私は、彼を追い詰めています。
50:38 学生: でも、ナラヤン先生は、何をできますか。
50:41 N: 私はそうするでしょう。 私はそうするでしょうが、君もまた話を聞いてくれなければなりません。 君は、私と協働しなければなりません。君はこれの美しさを、見なければなりません。
50:50 K: さて、他の教師、他の教育者たちはこれに同意するのでしょうか。 あなたは、何と仰りますか。 私は、あなたが そこに座っていらっしゃるのが、見えます - 青いシャツを着て。 あなたは、何と仰いますか。
51:06 教師: 私たちは、まったく比較していません。 私たちは、学生たちをまったく比較していません。
51:12 N: 彼は、私たちは学生たちを比較していない、と言っています。
51:15 教師: 私はともかく、そうしていません。
51:17 K: あなたは、彼らに点数を付けませんか。 

教師: はい。
51:22 N: 小学校では、点数を付けません。
51:24 K: ああ、小学校では、ね。 あなたは、私をごまかしておられますか。
51:41 教師: いいえ。まったく、していません。
51:43 K: すると、あなたは、「私たちはそうしない」と言ってきました。 で、あなたは、上の子どもたちには、そうしています。
51:50 教師: 私はそうしていません。

N: 彼は小学校にいます。
51:56 K: 私たちの精神が、どう働くのかが、分かりますか。 で、私は、あなたたちに訊ねています- 校長先生と教育者たちに、です。 あなたは、彼らが何の圧迫も、比較もなく、学習できるよう、 見計らうのでしょうか。 ナラヤンさんは、よく気をつけて、説明しました。すなわち、 君たちは、圧迫のもとにあるとき、エネルギーが制限されていますが、 圧迫が取り去られたとき、君たちは、学習するエネルギーを、持っています。
52:30 K: 君は、それを聞いてきましたか、お兄さん。 君は、私が言ったことを、聞いてきましたか。 聞かなかったね。 聞きましたか。 何ですか。
52:47 学生: 圧迫のもとで学習するとき、自分のエネルギーのほとんどを、 学びを吸収するよりその方向に、使います。
52:53 K: ええ。すなわち、君は反復しています。 君たちは、自分たちがみんな何をしてきたのか、分かりますか。 君たちは、機械的になったのです。 お兄さん。 君は、反復し、反復し、反復しています。
53:13 学生: それは、学校では、可能なのかもしれませんが、 ひとたび外側へ出て行くとき、圧迫に向き合わなくてはならないでしょう。
53:22 K: 君は、彼が言ったことを、聞きましたか。それは、ここでは結構かもしれないが、 君は、外側へ出て行くとき、圧迫のもとにいます。ですね? 君は、その圧迫に屈するのでしょうか。
53:39 学生: 僕が、古い学生たちより聞いたことからは、 彼らはみんな、自分たちは圧迫に屈しないことを、試してみたと、言ってきました。
53:48 K: それは何ですか。
53:50 N: 彼は、古い学生たちより聞いてきました - それは何ですか。
53:53 学生: 彼らは、圧迫に屈しないことを、試してきましたが、 彼らの幾らかは、そうしなくてはいけなかった。
53:58 N: 古い学生の幾らかは、彼に報告してきました - 自分たちは、外に出るとき、圧迫に屈しないようにしてきましたが、 究極的に、そうしなくてはいけなかった、と。
54:08 K: で、君は、こう言っています - ここから出て行った古い学生たちは、 圧迫に抵抗するが、次第に負ける、と。 そういうことですか。
54:19 学生: 次第に、ではない。 彼らは一生懸命、やってみます。
54:21 K: それが、私のいう意味です。 もちろんです。 彼らは一生懸命、圧迫のもとにいないようにしますが、あきらめます。
54:28 学生: 彼らは、あきらめません。 彼らは、あきらめるよう、強いられます。
54:33 K: ちょっと待ってください。 誰が、彼らに強いますか。
54:39 学生: 社会です。 彼らのまわりの人々です。
54:41 K: ええ。それは、どういう意味ですか。 待って、待って。 彼に終了させてください。 私は、ここで教育を受けています。 私は、この場所を離れるとき、 大学、専門校などに入ります。 彼らは、いつの時も私に圧迫を、掛けています。 私はそれに、抵抗しようとします。 私はそれに、逆らおうとしますが、 他の圧迫が、とても強いので、私は次第に、それに屈しますね。 さて、なぜですか。 考えぬいてください。 なぜですか。 お待ちください。 私は、彼に拘らなければなりません。
55:33 学生: 他の人々が、強いられるとき、より良くやっていることに、 自分が注目することは、可能です。
55:39 K: それは、どういう意味ですか。 もっと多くのお金ですか。
55:45 学生: ええ。

K: ええ、もっと多くの権力。 で、私は本当は、圧迫を理解していないのです。 私は、お金の魅力に惹かれています。
56:05 学生: 私は、こう思います -初めに、私たちは、取り除くべきです・・・ 私たちは、学習するためにさえ、外的な動機づけを、持つべきではありません。
56:15 K: いいですか、君はこうするのでしょうか。
56:19 学生: します。
56:20 K: 君は、圧迫なしに学習するだろう、ということです。 

学生: ええ。

K: ここの教育者、ここの教師たちは、これを手助けするのでしょうか。 本当に助ける、その重要性を見るのです。 個人的に、私は一度も、圧迫のもとにいたことが、ありません。 私は、自分に圧迫を持たないでしょう。 私は、お金や何をも、気にしません。 私は、圧迫を持たないでしょう。 私が言っていることを、理解しますか。 なぜなら、私は、圧迫のもとにいるなら、自分のエネルギーを、制限するからです。 私のエネルギーは、とても小さくなります。 ですが、私は自由であるとき、自分のエネルギーは、甚大です。 彼らがこの原理を理解するのかどうかと、思われます。
57:17 学生: 僕たちは、比較されないとき、自分がどの地位にいるかを、知らないでしょう。 僕たちは、自分が全く良いと考えるし、 僕たちは、ますます悪くなるかもしれません。 

K: それは、何ですか。
57:28 N: 彼は、私たちは、比較されないとき、自分がどこにいるかを知らないだろうし、
57:33 私たちは、もっと悪くなるかもしれない、と言います。
57:37 K: かわいそうに。
57:41 学生: 職に応募し、多くの人々が集合するとき、 広告が行われて、多くの人々が・・・
57:52 K: ブルー・ジーンズね。
57:59 学生: 広告が行われて、多くの人々が職に応募するが、 ほんの三人の人たちだけが、選ばれようとしているとき、 当然、本当にお金を稼ぎたい人々は、 他の人たちより、良くやらなくてはいけません。 さもないと、彼らは職を得ないでしょう。
58:18 K: 彼は全く正しいです。 彼らはみんな、猿です。 君たちは、彼らのように考えています。いいですか?
58:33 学生: 全くそうです。

K: 全くそうです。

学生: でも、競争を行わないなら、外側でどうやって、生存しつづけるのでしょうか。
58:45 K: さて、その問いに拘ってください。 君は、残りの彼らと競争しないなら、 どうやって、生存しつづけるのでしょうか。 いいですか? それが、君が訊ねたことですか。

学生: はい。
58:59 K: さて、君のいう、生存しつづけるとは、どういう意味ですか。
59:04 学生: どうやって、自活するのでしょうか。 どうやって自活し、どうやって生きるのでしょうか。
59:10 K: 君は、見出しましたか。 気をつけて、聞いてください。 君たちは、「私はここでは競争しないが、 私は、外側へ、世の中へ出た瞬間に、生存しつづけるために、 競争しなくてはいけない」と、言いますね。 彼らの標準に応じて、生存しつづける。 いいですね? それは何ですか。お金。

学生: 権力。
59:37 K: それがすべてです。 君が、お金と権力を持っているなら- お金は、権力を与えてくれます。 で、彼らの標準は、お金です。 それが、君がほしいものですか。 恥ずかしがらずに、正直でいてください。 

学生: はい。

K: すると、それはだいじょうぶです。
59:58 それが、君のほしいものなら、それを取りに行きなさい。
1:00:01 学生: ですが、お金は、この頃、おもな目的です。 お金なしには、生きられません。 お金のために、競争しなくてはいけません。
1:00:06 K: はい、ダーリン。 私はそれを知っていますよ。 で、君は、何をするのでしょうか。 残りの彼らのように、なりますか。
1:00:17 学生: 残りの彼らのようにならずに、そうする道が、ありますか。
1:00:21 N: 残りの彼らのようにならずに、そうする道が、ありますか。
1:00:26 K: 庭師になりなさい。 大工になりなさい。 ですが、君たちはいつも、(大学卒の)文学学士や (大学院卒の)文学修士になりたがっています。お金です。
1:00:39 学生: でも、仮に、家族を持っている、として、大工や・・・
1:00:42 K: 君は、家族を持っていますか。

学生: いいえ。

K: よろしいですか。他の誰かについて、話さないでください。
1:00:56 君自身について、話してください- 君が何をするのだろうか、です。 そのとき君は、もっと正直になるでしょう。
1:01:02 理解できますか。

学生: はい。
1:01:05 学生: ふつう、少なくとも僕としては、僕は、自分がしたいことが、 大工のような何かや、他の何か、 大工や庭師ではないことを、見つけます。 僕は、他の何かになりたいです。 僕は、ひとかどの者になりたいです。
1:01:19 K: ならば、進んでください。 ひとかどの者になってください。
1:01:23 学生: でも、大工は・・・

K: 待って。
1:01:26 君は、大工であるなら、何者でもない。
1:01:29 学生: そうではありません。

K: ですが、そういう意味です。
1:01:36 学生: 大工仕事にさえも、 僕より、もっと知識を持つ人々が、多くいます。 僕は、あまり上手くならないかもしれません。
1:01:46 N: 彼は、自分は大工仕事に、才能を持っていないかもしれない、と言っています。 自分は良い大工にならないかもしれない、と。
1:01:55 メアリー・ジンバリスト: 大工の中にすら違いが、あります。
1:01:59 K: もちろんです。大工の達人、見習い、中堅が、います。 そうね、それが、私が言っていることです - それはすべて、競争に基づいています。 導師は、自らの弟子たちと。 彼は、もっと弟子を持っている他の導師たちと、競争しています。 私は、或る導師が、会いに来たのを、憶えています - とても有名な導師です。 彼は、こう言いました - 「私は、十人の弟子で始めたが、 今、私は、一万人の弟子を持っている」と。 理解されますか。 彼は、君にそっくりです。ただ、彼にとっては、弟子たちがコインです。
1:02:57 学生: 確かに、私が、どう学ぶかと、 何かをどう優秀にするかを、本当に学ぶなら、 私は、競争について、思い悩まないし、 生存について、思い悩まないでしょう。 なぜなら、私は、何であれ、自分がしていることに、優秀だろうからです。
1:03:14 K: そのとおりです。ゆえに、君は、見出さなくてはなりません。 いいかな、気をつけて、聞いてください。 君は、自分がいう学びとは、どういう意味かを、見出さなくてはいけません。 書物から学ぶ。ですね? 経験から学ぶ、 他の人たちから学ぶ。 ですね? これに、付いてきていますか。 で、君がこうしているとき、何が起きますか。 書物から学ぶ、 他の人たちが君へ言ってきたことや、 他の人たちが言っていることから、学ぶ、 自分の経験から学ぶ - そこには、何が起きつつありますか。 書物から学び、自分の教授から学び、 自分の経験から学んでいると、何が起きつつありますか。 それらはすべて、同じなのでしょう。 すなわち、君は、知識を蓄積しつつある。 その知識に沿って、君は、行為しようとしています。ですね? で、それは機械的です。 それは分かりますか。 で、機械的でない学び方が、ありますか。 質問を理解しましたか。 見出してください。 君の教師に、訊ねてください。 彼らに挑戦してください。 「先生、私はそのやり方を、知っています」 - それは、あなたから、書物から、自分の経験から、ですが - 「それらは、すべて同じです。 それは、知識を蓄積することです。 それは、次第に機械的になる」と。
1:05:04 学生: でも、経験からの学びは、どうして、機械的になっていますか。 なぜなら、自分自身で、何かを学んでいて、自分が、見出しつつあるからです。
1:05:12 K: ええ、ええ。 君は理解していません。 君は、経験します。 その経験から、学びます。ですね? それは、知識になる。ですね?
1:05:24 学生: それらのすべてが、同じ所から、出てきます。
1:05:27 K: もちろんです。分かりますか。 君は、これを理解できますか。 で、君はいつも、知識を蓄積し、行為しています。 ゆえに、それは次第に、機械的になる。 で、君自身で見出してください- 私は、手助けするでしょう - 違った学び方が、あるのかどうか、です。
1:05:54 学生: ですが、またもや、同じ歩みを、経て行こうとしています。
1:06:01 K: これらは、ですね - 経験する、書物から学ぶ、 他の一人から学ぶことは、知識を蓄積することと、 それに沿って行為することです。 それにより、それは機械的になる。 理解しましたか。 さて、違った学び方が、あるのかどうかを、見出してください。
1:06:28 学生: それは、ただそれを見つめることによって、できますか。
1:06:32 N: それは、ただ見つめることによって、できますか。
1:06:35 K: それが、私が取りかかっていることです。 君はゆっくり学んでいます。 さあ、お兄さん。 私は、ここで手助けしましょう。 君が望むなら、私はそれを君に示しましょう。 ほぼ、11時まで15分です。 私たちは止めたほうがいい。 なぜなら、君たちの校長は、県長官に会いに行かなくてはいけないからです - (首相)ガンディー夫人の(来訪の)ために、 いろいろと手配しようとしている人に、です。 で、私たちは今、止めたほうがいい。 いいですか。 私たちは、次回、これを継続するでしょう。 君は、これをしたいですか。

学生たち: はい、先生。
1:07:22 学生: 比較なしには、世界は、つづいてゆけないです。
1:07:27 K: 比較なしには・・・これは、君たちの下級生です!
1:07:34 彼は、比較なしには、世界は、つづいてゆけない、と言います。 見てください。あの年齢で、彼は、これらのことを反復しています。 そうね、これが、私たちが学校でやっていることです。
1:07:58 学生: ですが、比較せずに、圧迫を保有していない職に、就くなら、 それを好きでなくてはいけません。 好きにならずに、それをできません。 どの職に就いても、自分の好みに合っていなければなりません。 庭仕事を好きでないかもしれませんが、圧迫をほしくないから、 それを始めようとしていますが、それはまさしく、自分の好みに合っていません。 そのときもまた、その職が楽しくないでしょう。
1:08:19 K: で、君は、何をするのでしょうか。
1:08:21 学生: 自分の好みに合った何かを、見つけようとします。
1:08:23 K: 君は何を、したいのでしょうか。
1:08:25 学生: ちょうど今、僕がしたいなと思うことが、多くあります。
1:08:28 K: 何が、優勢な興味であるかを、見出してください。 進んでください。 私は知っています - 君は、お金を稼ぐことに、終わってしまうでしょう。 いいですか?

学生: はい。
1:08:51 K: そうならないでください。 違ったように考えてください。
1:08:53 学生: でも、それは、稼ぐ中で、圧迫を好きでいる、という意味ですか。
1:09:00 K: 私は、君たちが幼いとき、このように話をできるのを、知っていますが、 一定の年齢に達するとき、 君は、同じ轍に、填まり込むでしょう。ですね?
1:09:08 学生: はい。
1:09:11 K: で、君が今、話すのは、何の意味もありません。ですね? でも、話すことは良い。 ですね? いいですよ。私たちは静かに、二、三分間、座るでしょう。 よろしいです。