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RV82DS2 - 規律(ディシプリン)は、学ぶという意味です。
学生たちとの討論会、第2回
インド、リシ・ヴァレー
1982年12月13日



0:21 クリシュナムルティ: 何について、話をしましょうか。

学生: 先生、僕たちが前回、止めたところから、継続できるでしょうか。
0:31 K: 私はどこで止めましたか。

学生: 頭脳の条件づけを、解くことです。
0:37 K: 君は本当に、それに興味がありますか。 または、君はただ、それについて話をしたいのですか - ただその面白さのために。
0:51 いいですよ。それについて話しましょうか。 君たちは、頭脳が何であるかを、知っているでしょう。 君たちのほとんどは、生物学の学習で、 頭脳が何であるかを、言われたにちがいありません。
1:15 見たところ、頭脳は、身体の最も重要な部分です。 心臓と肝臓は、最も重要な・・・何ですか。
1:31 ギドゥー・ナラヤン: 器官です。

K: 器官です。
1:38 身体の最も重要な - はい、全身性の - 器官です。
1:51 君たちは、これら三つの様々な機能が、何であるかを、知っています。 ですが、頭脳は、とてつもない器具です。
2:07 それは今、制限されています。 それは今、機能するのは、ただ・・・ 私たちは、頭脳のきわめて小さな部分を、使うだけです。 私たちは、頭脳のすべてを、使いません。 私たちの頭脳は、類人猿より、進化してきました - ついに私たちは、いわゆる良い教育を受けた、洗練された人間です。
2:40 それは明らかですか。いいですか?
2:46 学生: 頭脳は本当に、類人猿より進化してきましたか。
2:53 N: 頭脳は本当に、類人猿より、進化してきましたか。
2:57 K: それが、科学者たちが言うことです。 君たちは、それを受け入れられます。 または、 キリスト教世界の原理主義者たちが言うことを、受け入れられます - すなわち、人は4千5百年前に、神により創造された、と。
3:21 君は、それを受け入れるのか、あるいは、科学的な理論を、です。 あるいは、君は、自分のを考案できます。いいですね?
3:33 ですが、君は、自分のを考案するなら、 よく気をつけなくてはいけません - すなわち、 それが、それへの論理的な究明に、耐えられるように、です。
3:47 さもないと、君は、自分の頭脳が最も重要だと、言うかもしれませんね - 或る種の空想的な、ロマンチックなことを、そこから創り出せるのです。 ですが、科学者と生物学者と考古学者たちが言ってきたことから、 人は、4万年ほど前に、両足で立って、 今あるように、進化してきたのです。
4:16 私たちの頭脳は、はるかに長い期間に、進化してきました。
4:27 それは事実です。 それが、科学者たちが言うことです。 私はむしろ、彼らが正しいと、思います。 私自身としては、人は、類人猿より進化してきたと、思います。
4:39 私のお祖父さんは、すっかり類人猿ではなかった。 たぶん彼の、ひいお祖父さんはそうだったのでしょう。
4:52 この頭脳は、進化し、成長し、成熟してきました。 大変多く学んできました。 無量の経験をしてきました。
5:09 またもや、それは事実です。 これらすべての40世紀の間に、 それはいつも、恐れてきました。 物理的な世界を恐れ、森の中に生きていました。 虎など、物理的な危険です。
5:38 それからまた、心理的な危険、内的な危険も、ありました。 それについて、恐れが、ありました - 楽しみ、痛み、悲しみ、心配、さびしさ、などが、ありました。
6:00 私たちは、みんな教育を受けています。 私は、それが何を意味するのかを、よく知りません。いいですか?
6:13 ここで君たちは、みんな教育されていますが、何になるためですか。 より大きな猿に、ですか。 栄誉ある事務員に、ですか。
6:28 栄誉ある・・・何ですか。 官僚になるため、ですか。 で、君たちは、教育を受けています - 何かになるため、生計を立てるため、 結婚するため、住宅を持つため、就職をするため、 自分の家族を扶養するなどのために、です。
6:57 で、君たちは、事務所や工場へ、行きます。 または、興味を持っているなら、大工仕事に、です。
7:08 余生の間、9時から5時まで、 事務所へ行きます。 来る日も来る日も、来る日も来る日も、 来る月も来る月も、来る年も来る年も、死ぬまで、です。
7:23 それが、君の生です。ですね? 君たちは、それに同意するのでしょうか。 君は、週末の休日や、一ヶ月の休日を、取るかもしれませんが、 君は就職したとたんに、次の五十年か、もっと長く、 君は、自分の職の奴隷になります。ですね?
7:51 それが、不幸にも、君たちがみんな、なろうとしていることです。 ですね? これに同意しますか。
8:04 何ですか? 君はこれに、同意するのでしょうか。 

学生: はい、先生。
8:08 K: で、コンピューターのように -
8:11 君たちは、コンピューターが何かを、知っていますか。
8:14 学生: はい。 

K: いいですか?知っていますか。 コンピューターは、電気機器で・・・プログラムされるものです。 「プログラムされる」とは、どういう意味かを、知っていますか。
8:34 大学教授がそれへ話をし、それを、いわゆるプログラムします。 それで、コンピューターは、教授が知っていることを、知るのです。
8:50 それは、テープとか、何であれ行われるものに、載っています。 それは、教授が数学について機器へ語ったことを、反復できます。
9:02 それは明らかですか。 それが、コンピューターとは何かです。 彼らは、ほぼ人間の頭脳のようになるコンピューターを、 組み立てようとしています。
9:17 すでに彼らは、創案できるコンピューターを、持っています。 これらを理解できますか。 母コンピューターは、とても良いかもしれませんが、 次世代のコンピューターは、 母コンピューターより、さらに良い、などなどなど、と。
9:39 彼らは、超機械的知性を持つコンピューターを作り出すために、 猛烈に働いています。
9:51 いいかな。 これらを理解できますか。 超機械的知性 - 人間たちより、はるかに急速に考えられ、 人間たちより、はるかに速く計算できるものを、です。 人間の頭脳が2ヶ月掛かるかもしれないことを、1秒で、できる、などです。
10:16 で、コンピューターは、プログラムされます。それは、明らかですか。 君たちもまた、プログラムされます。 君たちは、ここ5千年の間、ヒンドゥーとして、プログラムされてきました。
10:35 いいですか? 君たちは、イスラム教徒として、プログラムされてきました - ここ1万4千年の内に・・・ああ、いえ。 何ですか。モハメッド。 何? 6千年?
10:54 紀元600年。ゆえに、どれほどですか。1千4百年です。
11:02 仏教者は、ここ2千5百年の間、です。 彼は、仏教者であるように、プログラムされてきました。理解できますか。
11:12 で、君たちは、みんなプログラムされています。 で、君たちはみんな、機械的に機能しています。ですね? 君が工学を学習するとき - それは、数学などを必要としますが - 君の学習は、技術者になるよう、君をプログラムしています。
11:38 ですね?これが分かりますか。 で、君の頭脳は、自分がヒンドゥーだと考えるよう、プログラムされています - または、アラブ人やユダヤ人や、カトリックだ、と。いいですか?
11:59 それで、君の頭脳は、機械的です。
12:08 すると、コンピューターは、はるかに良い器具です。
12:16 ですが、もちろん、機械と頭脳との間には、 大変多くの違いが、あります。 さて、何が、頭脳を衰退させますか。 それが、君の問いが何であるか、です。 ですね? 君は、これらに興味がありますか。 大きくなった男の子たちと・・・ はい?
12:40 学生: あなたは、このちょうど前に、発言をされました - コンピューターは、頭脳ほど良い。
12:48 コンピューターは、頭脳より良い、ということ、です。
12:51 K: 君が適切に、ゆっくり話してくれたらなあ、と思います。 ゆっくり話してくれるでしょうか。 タミル流やテルグ流の英語でなくて、です。
13:04 学生: あなたはちょうど、コンピューターは頭脳より良い、と仰りました。
13:09 K: 私は、彼らが、頭脳と同等か、もっと良いコンピューターを 作ろうとしていると、言いました。
13:16 彼らは、それを製造しようとしています。 私は、すでにあるとは、言いませんでした。 日本政府、アメリカのIBMと他の会社は、 何百万ドルをも注ぎ込む、などを、しています - 頭脳の性質を持つコンピューターを 発明するか、創案するか、作るため、です。
13:45 彼らは、成功するかもしれません。 成功しないかもしれません。いいですか? ですが、私たちの頭脳はプログラムされているとの事実は、残ります。
13:58 君は、「私は(大学卒の)文学学士だ」と言うとき、プログラムされています。 ですね? 君は、「私はインド行政府にいる」と言うとき、 プログラムされてきたのです。
14:19 さて、君が訊ねた問いは、私が正しく反復できるなら、 頭脳の衰退をもたらす要因は、何ですか。 ですね?
14:40 そして、これらの要因は、止められますか - それで、長寿により擦り切れてしまうまで、 頭脳が継続できるように、です。
14:56 何が、頭脳を若く、新鮮に、保つのでしょうか。いいですか?
15:05 さて、初めに、頭脳の衰退をもたらす要因は、 何であるかを、見出しましょう。
15:15 いいですか? 君は、何が要因であると、思いますか。
15:24 学生: 記憶です。
15:28 K: 記憶。その方は、頭脳を衰退させる要因の一つは、 記憶である、と仰ります。
15:40 記憶なしには、君は何でしょうか。
15:51 もしも、まったく記憶を持たなかったなら、 君は、何をするのでしょうか。
15:57 学生: ロボット?
16:04 N: 彼は、ロボットになるでしょう。
16:06 K: いえ。ロボットは、なかなか智恵があります。
16:10 学生: 自分の誤りを、何度も何度も、するでしょう。 誤りをするなら、 その誤りを、何度も何度も、反復するでしょう。
16:17 K: ええ、そのとおりです。 進んでください。 もしも君が、まったく記憶を持たなかったなら、 何が起きるでしょうか。

学生: 自分自身を破壊するでしょう。
16:27 K: いえ。君に、何が起きますか。 君はそうしませんよ。
16:30 学生: ですが、結局、そうなるでしょう。
16:33 K: 君は、何の状態にあるでしょうか- 記憶がない。
16:40 学生: 何をも、知らないでしょう。
16:42 何が起きているかを、知らないでしょう。
16:46 学生: 彼女は、何が起きているかを、知らないだろう、と言います、
16:49 K: 君は、何が起きているかを、知らないでしょう。 君は、何をも感じないでしょう。ですね?
16:57 君はただ、行き止まりの壁でしょう。 たぶん、君は食べるでしょう。 身体は、自らの機能、自らの智恵を、持っています。 で、君は続けていくでしょうが、 何も思考なく、感情なく、ただ・・・
17:17 私は、去年か今年、アメリカにいるとき、そこで見ました - 日本の工場です。
17:31 君たちは、ホンダの車を、知っていますか。
17:34 学生たち: はい。
17:37 K: おやまあ。いいですよ。 彼らは、ホンダの車を製造していました。 作業員すべては、白のエプロンと白の手袋を、着けていました。 そして、コンピューターとロボットが、ありました。
18:00 君たちは、ロボットが何なのかを、知っていますか。 

学生: はい。 コンピューターが、ロボットに、何をすべきかを、言っていました。 そしてロボットが、ホンダの車を、組み立てていました。
18:12 ロボットが誤りをしたとき、コンピューターが、ロボットを止めて、 何をすべきかを、教えました - ボルトやナットを、どう適切に締めるのか、です。 それは、追いかけてゆき、これをつづけました。
18:28 作業員たち、白い手袋を着けた日本の労働者たちは、 歩き回って、そのものを見ていました。いいですね? で、私たちの頭脳は、記憶なしでは、野菜のようになるでしょう -
18:53 無活動で、気づかず、盲目的な物体です。
19:03 で、それが、衰退の一つの要因ですか。
19:15 学生: もしも記憶を持たなかったなら、何もしないでしょう。
19:19 K: そのとおりです。 私はそれを言いました。 で、それが、なぜ頭脳が衰退するかの理由の一つですか。
19:29 学生: それは、私たちが記憶を持たない、ということではない。 それは、私たちの記憶が衰退しつつある、ということです。 たぶん、それが原因です。

K: ええ、いいですよ。 で、それが、なぜ頭脳が衰退するかの 要因の一つ、原因の一つですか。
19:46 学生: 私はそう思いません。
19:49 K: 君はそう思わない。全くです。 私も思いません。 で、他の原因が何であるかを、見出してください。
19:58 学生: 僕が見るところ、記憶のせいで、 僕たちの頭脳に、様々な矛盾が、生じます。
20:10 K: そうです。

学生: 僕たちの頭脳に生ずる矛盾が、
20:17 頭脳の衰退の原因であると、言えるんでしょう。
20:23 K: 君は、何と言っていますか。
20:25 ナラヤン: 彼は、部分的には、記憶のせいで矛盾が生ずる、と言います。 そういうわけで、頭脳が衰退するのだ、と。
20:32 K: ええ、ちょっと待って。 矛盾とは何ですか。 君は何を、矛盾と呼びますか。 君は、何かをしたいと思う・・・眠らないでください。
20:45 学生: 僕は眠っていません。

K: 私は知りませんが、君たちは、静かにしつづけています。 君たちが眠っているのか、目覚めているのか、私は知りません。 で、私が指摘してよろしいなら、このお方は、 頭脳の衰退の要因の一つは・・・
21:03 学生: 矛盾です。

K: ・・・矛盾だと、言われます。 君のいう矛盾とは、どういう意味ですか。
21:13 N: 二つの反対の思考を持つとき、です。
21:17 K: 二つの反対する思考を、持つとき、ね。
21:28 それが、衰退の原因の一つですか- 矛盾が、です。
21:37 矛盾はまた、一つのことを言い、別の何かをすることを、意味しています。ですね?
21:47 一つのことを考えて、自分の考えることの正反対の行為をする。ですね?
21:56 いいですか?それは、何を標示していますか。
22:05 私は、一つのことを言い、正反対のことをします。
22:14 私は、一つのことを考えて、自分が考えることより、全然違った行為をします。
22:20 学生: それは、自分の考えを追っていく強さを持たない、という意味です。
22:24 K: いえ、いえ、いえ。私は、強さを訊ねていません。 何が起きるかを、見てください。 君に矛盾があるとき、何が起きますか。
22:35 学生: バランスを失ってしまいます。
22:39 K: いいえ。 それらの言葉を使わないで、気をつけて、ただ見つめてください。 何が起きますか。 君自身を見てください。 君が、一つのことを言い、別のことをする。 何か全然違ったことを、するとき、です。
23:04 学生: 自分自身を信用できません。
23:07 K: 自分自身を信用できません。 全くそうです。
23:14 それらが、そこの成長しきった人たちです。 小さな男の子が、「自分自身を信用できない」と言います。 それは、どういう意味ですか。
23:26 学生: 自分が偽善者になります。
23:30 K: そのとおりです。 君は、偽善者になります。 君は、自分自身を信用できません。 次は、何ですか。
23:38 学生: 怒りの瞬間には、考えません。ただ行為します。
23:44 K: ただ行為します。 君は考えないで、行為します。 私は君たちに、動いて行ってほしい、進んでほしいです。
23:50 学生: 自分はコンピューターのようになりつつあります。 自分が何をしているのかを、考えていません。
23:54 K: お兄さん、コンピューターは考えるよ。
23:57 学生: でも、先生。それはプログラムされています。 

K: 君もそうです。
24:06 「私は(大学卒の)文学学士だ」とか「(大学院卒の)文学修士だ」とか言うとき、 君は、プログラムされてきたのです。 「私はヒンドゥー教徒だ」、
24:15 「私はイスラム教徒だ」「私はキリスト教徒だ」と言うとき、 それらの発言は、君がプログラムされてきたことを、 標示しています。ですね?それで、何ですか。
24:33 雨が降ったらいいのに、と思います。 進んでください。君たちは、まだその根に触れていません。 どうぞ、進んでください。 いいですか。私は、「私は愛さなければならない」と 言いますが、憎みます。ですね?
24:55 私は(気前よく)寛大でなければならないが、私は寛大ではありません。 それは、何を標示してしますか- 標示ではない。 それの結果は、何ですか。
25:09 その男の子が、指摘したように、私は偽善者です。ですね?
25:14 学生: 葛藤です。

N: 葛藤だ、と彼は言います。
25:17 K: そのとおりです。やっと、です。 長い時間が、掛かったね。
25:24 さて、頭脳の衰退の原因の一つ、 おそらく、主な原因は、葛藤です。
25:37 君たちは、それらに同意するのでしょうか。 はい? はい?
25:45 学生: 僕は、それがおそらく原因の一つであることに、同意します。
25:49 K: 私は、「一つ」と言いました。私は、それが主なものかもしれない、と 言いました。私は、言葉の使用に、よく気をつけています。 私は、衰退の一つの原因、あるいは、主な原因と、言いました - 葛藤が、です。ですね?君は、葛藤の中にいますか。
26:15 君は、葛藤の中にいますか - 君たちの誰かは、です。
26:28 学生: ほぼいつも、何かをすることを考えて、
26:31 正反対のことをする、って、私は言いました。 

K: 聞こえません。
26:35 こちらに来なさい。 ええ。彼女は私に、言おうとしています。さあ、言ってください。
26:45 学生: ほぼいつも、何かを考えて、他の何かをする、って、私は言いました。
26:49 K: ええ。ですが、それは、どんな結果になりますか。
26:52 学生: そんなことをするとき、私は、とても恐ろしくなります。
26:55 K: そして、彼が指摘したように、君は、葛藤の中にいるでしょう。

学生: ええ。

K: さて、私たちは訊ねています - それが、頭脳の衰退の要因の一つですか。
27:09 エンジン、内燃機関のように、です。 それは、よくオイルを差してあるとき、滑らかに走っています。 それは、無際限に走られます。
27:24 ですが、摩擦があるとき- 理解できますか - それは、自体で擦り切れはじめます。
27:32 同意しますか。 さて、葛藤があるところ、 頭脳に、大きな摩擦が、あります。 それで、頭脳の衰退の理由の一つは、 葛藤、摩擦、緊張です。 いいですか。これに同意しますか、
27:56 君たちはみんな、緊張、摩擦、葛藤のもとに、いますか。 もちろん、います。

学生: はい。

K: ちがいますか。

学生: はい、そうです。
28:13 K: 君は、葛藤の中にいますか - 君の年齢で?
28:22 君は、楽しんでいます。 君は、葛藤の中にいません、お兄さん。
28:30 いわゆる教育を受けた人々だけが
28:35 - 彼らは、楽しまないし、空を見つめないし、好奇心がない。 彼らは、アリの行列が、道路を進んでいくのを、見つめない。ですね? 彼らは、葛藤の中にいます。
28:51 学生: 空と雲とアリと樹々を 見つめるにもかかわらず、 僕たちは、やはり葛藤の中にいます。
28:58 学生: あの瞬間には、そうなっていません。
29:00 K: あの瞬間には、そうなっていませんが、 私は言っています - 君は葛藤の中にいますか。
29:08 学生: ときどきです。

K: ときどき。いつですか。
29:22 学生: 分かりません。
29:25 K: 君たちは、いつ、葛藤の中にいますか。

学生: 怒っているとき、です。

K: 進んでください。良いですよ。
29:35 学生: 怒っていて、誰かを叩きたいときです。
29:39 K: 誰かを叩きたいとき、ね。
29:44 君はこちらに来てください。さあ。
29:54 で、君が怒るとき、誰かを叩きたいとき、 試験に通られないとき、
30:06 教師に叱られるとき、です。 彼がそうしないことを、願います。 教師は君を叱りますか。

学生: いいえ。
30:13 K: それはうれしいです。 で、誰かが君を叱るとき、君が怒るとき、 君が、誰かを叩きたいとき- 進んでください - 葛藤、闘争をもたらす他の理由は、何ですか。
30:32 学生: 復讐したいとき、です。

K: 復讐したいとき。進んでください。 おやまあ!彼は、そのほうでのみ、考えます。 別のほうに、考えてください。
30:46 学生: 論理的な流儀で考えて、しっかり推理することができないなら、 葛藤の中にいるでしょう。

K: 君は論理的に考えるかもしれません。 彼は言います - 論理的に考えないなら、 葛藤の中にいるだろう、と。いいですか?
31:00 たとえ論理的に考えても、葛藤の中にいるかもしれません。 私は、きわめて論理的に考えるかもしれません - 「私は、貪欲であってはならない。 私は怒ってはならない。 そうではならない」などと。 ですが、私は怒っています。
31:15 で、たとえ私が論理的に考えるとしても、葛藤がある。ですね?
31:24 学生: なんで、葛藤の中にいますか。
31:29 K: 私は、君に訊ねています - 何が葛藤を、もたらしますか。 君は訊ねていますか。ですね? 彼らはちょうど今、言いました- 矛盾だ、と。 すなわち、一つのことを言い、別のことをする。
31:47 明らかですか? それが、葛藤をもたらします -葛藤の一つを、です。 で、私が言いましたように、オイルをよく差した機械 - 完全に均衡して、良い素材で、 よくオイルを差して、手入れしたその機械は、 何年も何年も、つづけられます。 ですね?
32:15 人間の頭脳もまた、機械です。 で、それは、葛藤の中にあるとき、 それは、機械の中に、砂を入れるのに、似ています。
32:27 そのとき、それは適切に走られません。理解できますか。 で、君が葛藤の中にいるなら、 頭脳の衰退の理由の一つは、葛藤です。 よろしいですか。 君たちは、そうですか。
32:48 学生: 僕は葛藤の中にいますか。

K: ええ。 

学生: ええ。
32:51 K: で、君の頭脳は、衰退しつつあります。 

学生: はい。
32:54 K: ええ。君がそれを認めるのが、うれしいです。 君は、(大学卒の)文学学士、(大学院卒の)文学修士を、得るかもしれません。 なぜなのか、私は知りませんが、そうなっています。それは何になりますか。
33:14 君が葛藤の中にあり、君の頭脳が衰退しつつあるなら、 君は何をしていますか。
33:25 学生: 自分自身を破壊しつつあります。 

K: ええ。 なぜ君は、自分自身を破壊したいのですか。
33:35 学生: 僕はそうしたくありません。
33:37 K: では、なぜ君は、葛藤の中にいるのを、止めませんか。

学生: どうすれば僕は、葛藤の中にいるのを、止めますか。
33:44 K: ああ、それですか。 今、君は質問をしましたね。 どうすれば私は、止めますか、終わらせますか。 葛藤を終わらせますか。 そういうことですか。
33:57 君が、どうすれば、と訊ねるとき、それは、どういう意味ですか。 さて、気をつけて、考えぬいてください。 気をつけて、考えぬいてください。 彼が、「どうすれば」と言うとき、その言葉は、どういう意味ですか。
34:14 K: いえ、いえ。私は訊ねていません。 初めに、ただ話を聞いてください。 君が、「どうすれば」という言葉を、使うとき、 その言葉は、どういう意味ですか。
34:25 学生: 方法を見つけたいんです。
34:29 K: そこで止まって!そこで止まって! 君のいう方法とは、どういう意味ですか。

学生: 解決策です。
34:36 K: いえ、いえ、方法です。
34:45 学生: そのやり方です。
34:49 K: さて、そのやり方ですが、それは、どういう意味ですか。 付いていってください。 それは、どういう意味ですか。 考えてください。進んで、はっきりと考えてください。
34:58 学生: 先生、彼は助けがほしいんです。

K: 助けを。誰からですか。
35:03 学生: 自分の頭脳からですか。
35:06 K: いえ。君が「どうすれば」と言うとき、 それは、体系という意味なのでしょう。 「私はどうすれば、その山に登ることになるのか」。ですね? そのとき君が、「私はどうすれば、エヴェレストに登ることになるのか」と 言うなら、君は、一定の種類の靴を履かなければならない、などなどなどです。
35:25 それは、君が体系、方法、計画を持つ、という意味です - それに沿って行為するものを、です。 いいですか?
35:37 いいですか?

学生: いいです。
35:39 K: さて、それで、どうなりますか。 いえ、私が言っていることを、聞いてください。 体系は、君の頭脳に、何をしますか。
35:50 学生: 自分は再び、表面を行きます。 何度も何度も、それをしようとして、葛藤の外に留まります。
35:55 だから、またも・・・

K: すなわち、またもや - そうなんです。 で、君が、何度も何度も反復してやるとき、君の頭脳は、機械的です。
36:06 学生: 体系を試してみるなら、別の体系へ入ろうとしています。
36:09 K: そうなんです。 で、体系は・・・ 君たちは、私が言っていることを、理解していません。初めに聞いてください。 私が体系、方法に従うとき、 私はそれを、何度も何度も、反復しています。そうでないですか。
36:25 それは、どういう意味ですか。 待って、待って! それは、どういう意味ですか。 すなわち、私は、ますます機械的に、なりつつあるのです。
36:34 学生: 自分は再び衰退しつつある。

K: そうなんです。 頭脳がますます機械的になるとき、 それは、またもや衰退しつつあります。ですね?
36:45 で、葛藤、機械的な生き方、 「ええ、私はヒンドゥーだ。私はヒンドゥーだ。私はヒンドゥーだ」とか、 「私はアラブ人だ」、「ユダヤ人だ」と言うことは - 付いてきていますか。
37:03 どの反復的な言語的な声明や、反復的な行為も、 頭脳の衰退のもう一つの要因です。ですね?

学生: それは、こういう意味ですか・・・
37:16 K: いいえ。それは、理解できますか。 さて、進行してください。
37:19 学生: それは、頭脳の衰退が回避不可能だ、 という意味ですか。
37:25 K: 君が機械的であるなら、それは、回避不可能です - 君の生に葛藤があるなら、です。 ですね?
37:37 学生: それは、別の解決がある、という意味ですか。
37:40 K: 別の解決ではない。 これを止めるのです。 機械的であるのを、止めるのです。 そのとき君は、その外に出ています。 そのとき、君は葛藤なく生きられるのかどうかを、見出してください。 そうするなら、そのとき、君はその外に出ています。 そのとき、君の頭脳は、衰退しつつありません。 これを理解するんでしょうか。 さて、君は、 葛藤なく生きられるのかどうかを、見出すために、何をするのでしょうか。
38:09 学生: 私は、いつでもできるとき、葛藤の中にあるのを、止めますか。
38:13 K: いいえ。葛藤の原因が何であるかを、見出してください。 理解できますか。 仮に、私はお腹が痛い、とします。 私は、間違った食べ物を食べるから、お腹が痛くなっています で、私は、間違った食べ物を食べるのを、止めるなら、お腹が痛くありませんね。 で、私は、葛藤の原因が何であるかを、見出さなくてはいけません。 私は、原因を取り除けるなら、葛藤は終わります。
38:39 私たちは、葛藤の原因の一つは、矛盾であると、言います - 一つのことを言い、別のことをする。 神を信じて、人々を殺す。 自分は偉大な聖者にちがいないと信じていながら、きわめて世間的である。
38:59 で、矛盾、対立、反対の発言、 反対の生き方があるところ、 葛藤があるにちがいない。 ですね? それは、分割があるところ、葛藤があるにちがいない、という意味です。
39:17 で、君の生が分割より自由であるかどうかを、見出してください。
39:24 私が言っていることを、理解できますか。 或る人が、自分はアラブ人だと言い、別の人が、自分はユダヤ人だとか、 イスラム教徒やヒンドゥー教徒、仏教徒だと言うとき、 彼らの間に、葛藤があります。 私は民族主義者だと、言うとき、
39:40 私は、別の国の民族主義者と対立しています。
39:45 だから、民族主義者にならないでください。 理解できますか。 国旗についての戯言すべては、戯言です。 同意しますか。 

学生: はい。
39:58 K: 君はそのように生きますか。

学生: そう望みます。
40:02 K: 「そう望む」ではない。 君は、そうしなくてはいけません。 君は、自分の頭脳がとてつもなく生きて、新鮮であってほしいのなら、 そうしなくてはいけません。 よろしいでしょうか。君たちは、試験の後で、そうするのでしょうか。
40:21 試験の前に、ではない。 君は、自分の葛藤を、終わらせるのでしょうか。 さもないと、君の頭脳は、衰退します。
40:37 学生: 先生、競争は、衰退をもたらしますか。
40:41 K: はい、そうです。 いや、常なる反復、何度も何度も反復することです - 「私はユダヤ人だ」「私はアラブ人だ」「私はヒンドゥーだ」 「私はこれだ」「私はそれだ」と。 それは、音楽レコードに似ていますね - 同じ調べを、何度も何度も奏でている。 それが、頭脳を擦り切らせています。
41:05 学生: でも、競争の中、試験の前に、神経質に感じます。 ちょうど、自分がビリになるだろうから・・・ 

K: そのとおりです。
41:12 で、不幸にも、試験は見たところ、必要です。
41:21 君たちは、学校の履修の終わりに、試験を受けるのか、 それで、卒業するまで、試験がないのか- それは、すばらしいでしょう。
41:33 私が言っていることを、理解しますか。 私は第8学年にいます - 仮に、私は第8学年にいる、とします。 教師は、私が適切に学習していることを、見ます。
41:45 私が適切に学習していることを、教師が知るなら、 なぜ彼は、検査し、試験をすべきでしょうか。よろしいですか。
41:53 で、私は、卒業するとき、試験を受けなくてはいけないかもしれませんが、 それはずっと先です。
42:03 それは、別の事柄です。 私たちは、これを理解しましたか。 すなわち、どの種類でも葛藤があるところ、 頭脳は衰退するにちがいないのです。
42:15 学生: 全世界が、葛藤に満ちています。
42:18 K: そのことで、口を歪めなくていいよ。

学生: あらゆるところで、葛藤があるのが、見られますね。
42:26 K: 分かります。あらゆるところで、それが見られます。同意します。
42:31 君のお父さん、お母さんは、葛藤を持っています。 社会は、葛藤を持っています。 政府は、葛藤の中にいます。ですね? ティルパティ(寺院)の司祭者は、葛藤の中にいます - 彼はもっと多くのお金がほしい。 その他すべて、です。
42:49 で、実質的に、あらゆる人間が、葛藤の中にいます。ですね?
42:56 で、君が葛藤なしに生きられるのかどうかを、見出してください。 それは、大変多くの智恵を、必要とします。
43:06 学生: でも、先生。これら葛藤を見るとき、私は恐ろしくなります。 これらの葛藤が見えるとき、私は、とても怖くなります。
43:14 K: これらの葛藤が見えるとき、怖くなると、彼女は言います。
43:21 君は怖いとき、それは、別の形の葛藤なのでしょう。 で、今、要因の一つを、私たちは見つけました - 葛藤があるのです。
43:43 さて、二番目の要因は、何ですか。
43:57 学生: まったく考えずに、何かをするとき、ですか。
44:01 K: 考えずに、何かをするとき -
44:04 それが、衰退の別の要因ですか。 それが、君たちがみんなしていることです。 同意しますか。

学生: はい。
44:15 K: 君たちは考えません。 君たちは行って、何かをします。 君たちは、なぜ自分が技術者になるべきかを、考えません - なぜ自分が事務員になるべきか、 なぜ自分が、海軍や陸軍やあれやこれやに、加わるべきか、
44:33 君は考えません。 君は、「僕はそれが好きだな。 僕は行って、そうしよう」と言います。

学生: そうしないなら、何をできますか。
44:42 K: そうしないなら、何をできますか。 それは、良い疑問です。 なぜ、あちらのこれらの子たちは、これらの質問をしないのですか。
44:55 君は何もしないのなら、何をできますか。
45:02 学生: 何もしないなら、生きられません。
45:06 N: 何もしないなら、生きられません。
45:10 K: そこなんです。 君の答えがある。
45:16 学生: 先生、その場合、一定の生き方をしようとしています。 言い替えると、どうにか、生きようとしています。
45:24 K: 君は、どうにか、生きようとしていますか。 

学生: はい。
45:27 K: ゆえに、君は葛藤の中に生きます。
45:32 学生: エヴェレスト山に登ろうとしているなら、重いブーツが必要です。
45:44 でも、そのとき、自分は、重いブーツを履くまいと、言うなら、 自分は死のうとしています。
45:51 K: 私は、タミル流やテルグ流の英語を、理解できません。
45:55 N: 彼はこう言います - エヴェレストへ登りたいなら、重いブーツを履かなければならない。 重いブーツを履かないで、登ろうとするなら、死ぬだろう、と。

K: もちろんです。 私は訊ねていますよ、お姉さん。
46:10 頭脳の衰退の別の要因は、何ですか。
46:14 私たちは、葛藤、と言いました。 他の要因は、何ですか。
46:16 学生: 僕たちは、社会に加わろうとしています。言い替えると、衰退しつつある・・・ 僕たちは、衰退しつつある社会に、加わろうとしています。 で、僕たちは、衰退しつつあります。

K: はい。
46:27 学生: で、それは、僕たちは、社会の外に留まるなら、 衰退しないだろう、という意味ですか。

K: いいかな、君は、社会が衰退しつつあることは、確かですか。
46:36 学生: はい。なぜなら、社会は多くの葛藤を、持っているからです。
46:39 K: いいえ。君は、それを知っていますか。
46:41 または、ただ論理的、言語的にそれを述べただけですか。
46:45 学生: 「社会」と言うとき、それは、あなたと彼、という意味です。
46:52 K: ええ。そうね、進んでください。 私はうれしいです。 君たちはみんな、目覚めつつあります。
47:04 君たちは私に、衰退のこの他の要因が、何なのかを、言ってくれましたか。

N: もっと大声で言って。

学生: それは、頭脳の条件づけです。
47:20 頭脳は、プログラムされているので、衰退します。
47:23 N: 彼は、それは頭脳の条件づけだと、言います - 頭脳はプログラムされている。 そういうわけで、衰退するのだ、と。
47:32 K: 君たちは、それを理解しましたか。 私の頭脳は、プログラムされているので - イスラム教徒、ヒンドゥー教徒になるよう、 (大学卒の)文学学士になったり、博士になる、などのように、です。 プログラムすることこそが、衰退の別の要因です。
47:53 君は、それに同意するのでしょうか。 そうね、それは、君たちが完全に衰退しつつある、という意味です。 なぜなら、君たちはみんな、プログラムされているからです。
48:09 君たちは、半ば死んでいるでしょう。
48:16 N: プログラムされているから、半ば死んでいます。
48:20 学生: ですが、僕が見るところ、頭脳は、経験に基づいています。
48:27 頭脳は、経験に頼っています。 僕たちは、始まりから、 プログラムされてきました - アダムとイヴか、何からでも。
48:39 では、どうするのでしょうか。
48:42 N: 彼は、頭脳は経験に依存すると、言います - そして、私たちは、生まれてから、プログラムされてきた、と。 で、私たちは、何をしますか。

学生: 生まれたのでなく、起源からです。
48:55 K: 私は、生まれた瞬間から、プログラムされつつあります。 私のおばあさん、私のお母さん、お父さん、私のまわりの人々は、 「おまえは、しなければならない。してはならない。おまえはこれだ。 おまえはあれだ」と言います。 私は、プログラムされつつあります。

学生: それは、私が生まれたときだけでない。
49:12 それは、人類の起源です - そのときからです。
49:15 N: 彼は、人類の起源から、と言います。
49:18 K: そうです。お兄さん、私はそう言いました。 私は始まりに、それを言いました。
49:23 で、あなたは、過ぎ去ったすべて、起源を、否定しようとしていますか。 条件づけやプログラムを解こうとしているなら、 過去を、まさに起源から、否定しているでしょう。
49:38 N: 彼は、条件づけを解きたいのなら、 過去全体を否定できるのか、と言います。
49:44 K: そうです。いいですよ。 君の疑問は、分かりました。 君は、こう言っていますか - 私は、4万年の間、プログラムされてきた。 私は、プログラムの世界に生きているかぎり、 頭脳は衰退するにちがいない、と。ですね?
50:10 さて、君は、それから抜け出せませんか。
50:19 いえ、これは、入って行くには、あまりに深刻な疑問です。 なぜなら、それは、大変多くの探究、疑問、 問うこと、推し進めることを、必要とするからです。
50:30 学生: 恐れは、別の形の条件づけですか。
50:38 K: ええ。理解できます。 君は、一つの形の条件づけを解かれて、別の形へ、陥りますか。
50:47 学生: いえ。衰退するっていうことです。
50:49 K: ええ、もちろんです。 それが、私たちが言ったことです。
50:53 学生: でも、すると、精神は、どのように前進しますか。 または、どのように進化しますか。 今こそ、精神が自体を破壊しはじめている、とか、 条件づけられはじめる、というのは、なぜですか。

K: たぶん、それが、経験をとおして、知識を蓄積してきた瞬間、 まさにその始まりこそが、衰退させる要因です。
51:19 私は、これについて議論しないでしょう。 それは複雑すぎるからです。
51:25 学生: あなたは、プログラムされているなら、コンピューターにそっくりですか。 プログラムされているなら、コンピューターにそっくりですか。
51:42 K: ほぼ、と私は言いました。 ほぼ、です。
51:49 今は、それで十分ですか。
51:55 学生: 僕たちはつづけるべきだと思います。
51:58 K: 君がつづけるべき - 誰がつづけるべきですか。 私がつづけるべきですか。 または、君がつづけるべきですか。

学生: いいえ、「僕たちは」と言いました。

K: そうね、それが、君たちみんなが、慣れていることです。
52:09 他の誰かが君に、何をすべきかを、語ってくれます。
52:12 学生: 僕は、「あなたは」と言わず、「僕たちは」と言いました。

K: それなら、なぜ君はつづけませんか。
52:28 学生: すみません、先生。コンピューターはどうやってプログラムされますか。
52:40 K: コンピューターは、どうやってプログラムされますか。私は、君たちに言いました。
52:46 学生: 大工は、どうやってプログラムされますか。
52:48 K: 大工ですか。 君たちは、木材の仕事をしたことが、ありますか。
53:15 君たちは、自分の手で、何かをしたことが、ありますか。
53:18 学生たち: はい、先生。

K: 君は、何をしましたか。
53:22 学生: 陶芸で、僕たちは壺を作りました。
53:27 K: 君たちは、陶芸をしました。 他には何?
53:30 学生: 僕たちは、意思疎通してきました。
53:33 K: 君たちは、他に何をしてきましたか- 自分の手でもって、です。
53:36 学生: 大工仕事です。

K: 大工仕事、ええ。他に何?
53:40 学生たち: 絵を描く。 

K: 絵を描く。 進んで、もう幾つか教えてください。
53:44 学生たち: 作文です。
53:49 学生: 革細工です。
53:51 K: 革細工。木材、皮革、絵を描く。
53:55 君たちは、庭仕事をしたことがありますか。 

学生: はい、先生。
53:59 K: 地面を掘りましたか。君たちは、牛の乳搾りをしたことが、ありますか。

学生たち: いいえ、先生。
54:08 K: 君たちの誰かは、牛の乳搾りをしたことがありますか。 

学生: はい。
54:11 K: どれほどの間?
54:18 学生: 先生は、牛の乳搾りをしたことが、ありますか。
54:21 K: 私が、ですか。私が乳搾りをしたことがありますか。はい。
54:25 学生: どれほどの間ですか。
54:39 私は、カリフォルニアで、六ヶ月ほどの間、牛の乳搾りをしました。
54:46 毎日、朝と晩に、です。
54:49 他の人たちも、それをしていましたが、私はそれをしていました - 私が、いわゆる乳牛熱に、罹るまで、です。 それは、私の顔中が腫れ上がった、という意味です。
55:00 で、私は、止めなくてはいけませんでした。 私は、庭仕事をしたし、壁にペンキを塗りました。 住宅を建てるのを、手伝いました。
55:14 学生: 先生は、乳搾りをしたとき、乳牛熱を恐れていましたか。 あなたは、乳搾りをしたとき、自分の生活のために、乳搾りをしました - 牛乳がほしかったとき、です。
55:35 N: あなたは、乳搾りをしたとき、乳牛熱を恐れていましたか。
55:40 K: いいえ。私は、それに罹りました。なぜ私が・・・ 私は、それに罹った後、牛の乳搾りを止めました。
55:47 私は、君たちが何について話しているかを、知りません。
55:50 学生: 彼は、こう言っています - あなたは、自分自身で牛乳を飲むために、乳搾りをしましたか、 または、他のことのためですか、と。

K: いいえ、私たちはみんな、その牛乳を飲みました。
56:03 そうね、私はまた、テニスもしました。 私は、ゴルフをしました。君たちは、ゴルフが何なのかを、知っていますか。 私は、それがとても上手かったんです。 で、つづけてください。 君たちは他に、何が好きですか。
56:18 学生: 人間の頭脳は、どのようにプログラムされますか。
56:21 K: 人間の頭脳は、どのようにプログラムされますか。 君は、自分はイスラム教徒だと反復するとき、プログラムされます。
56:27 学生: 何により、反復しますか。
56:30 K: 何により、しますか。 なぜなら、君のお母さんが、君に語ってきた。 お父さんが、君に語ってきた。 おばあさんが、君に語ってきたからです - 君はイスラム教徒である、と、
56:38 学生: で、それを反復しなくてはいけません。

K: ええ。それがすべてです。
56:45 学生: 教育は、どっちみち僕たちをプログラムしますか。
56:51 K: そうです。君たちは、栄誉ある猿になるよう、教育されつつあります。
56:58 学生: では、なぜ僕たちは、教育を受けますか。

K: 私は、それを訊ねてきました。 それを訊ねなさい。 君たちは必然的に、「お金を稼ぐため」と言うでしょう。ですね? それが、あらゆる人がしていることです。
57:16 で、止める時間であると、思います。10時半です。 あの子は、私につづけてほしいのですが、彼はつづけないでしょう。
57:36 まあ、それで十分でしょう。 十分ですか。
57:43 または、君たちは、自分の授業から、逃避していますか。
57:50 私たちは、ここに座って、幾らか面白がっていられます。 それが、君たちがしたいことですか。 で、十分です。 一分間、静かに座りましょうか。
58:12 静かに座り、適切に座ってください。 そのほうが、いい。
58:22 眼を閉じて、とても静かに座ってみましょう。
58:30 自分が何を考えているかを、見守ってください。そうしてくれるでしょうか。
59:36 よろしいです、みなさん。