Krishnamurti Subtitles home


RV84DS2 - 頭脳はいつも記録している
第2回、学生たちとの討論会
インド、リシ・ヴァレー
1984年12月18日



0:24 K: 何について話をしましょうか。 君たちは、何について話したいんでしょうか。

学生: 死です。
0:41 K: 君は、死について話したいですか。 君は、死について話すには、あまりに若すぎませんか。
0:56 学生: 前回話していたことについて、継続しましょう。
1:02 K: 前回、私たちは何について話していましたか。
1:08 学生: 先入観と不安全、です。

K: ああ、そうです。 君たちは、たくさん先入観を持っていますか。 持っているでしょう。 それらをたくさん、ね。 それらは面白いですか。 君はそれらが好きですか。 先入観が何をするのかを、知っていますか。 仮に、私は先入観を持っている、とします - 誰に対して、か。 君たちは、私が誰に対して先入観を持ってほしいでしょうか。誰に対して? 何か提案してくれませんか。 仮に、私がラジェシュに対して先入観を持っている、とします。 そこに彼はいます。 私は彼と目が合いました! 私が彼に対して、先入観を持っているなら、何が起きるのかを、君たちは知っていますか。 私は彼を理解しようとしないでしょう。 私の先入観は、ラジェシュを理解することを、妨げます。
2:35 学生: 彼への良い先入観ですか。
2:39 K: ここへおいで。 さあ!
2:50 学生: 彼への良い先入観ですか。

K: 彼に対する悪いものです。 私は先入観を持っています - 私は彼が好きです。ゆえに私は、彼に好意的な先入観を、持っています。 あるいはまた、私は彼が好きでない。私は彼に対する悪い先入観を、持っています。 さて、私が先入観を持っているなら、何が起きますか。
3:11 学生: 彼を理解しません。

K: 私は彼を理解しません。私は、彼が言うことが、はっきり分かりません。 私は、彼を理解したくない。 ですね? で、それは曇りガラスに似ています- 理解できますか。 窓に曇りガラスを持っているなら、私は太陽を、はっきり見えないでしょう。
3:36 学生: ええ。

K: で、先入観はそのように作用します。 私は、彼に対して先入観を持っている。 それらは、妨げになります。 ですね?で、私は彼を理解しません。 さて、私が自分のをやめるなら、君は、自分の先入観をやめるでしょうか。 それについて時間を掛けてください。 君たちのみんなは、先入観をやめて、誰かを理解しようとするでしょうか。 君は、私に好意的な先入観を持っているなら、私を理解しようとしないでしょう。ですね? あなたは、私に対して悪く持っていてもまた、私を理解しようとしないでしょう。ですね? で、君は自分の先入観を、やめるでしょうか。
4:30 学生: 私たちのどちらも、互いに対して先入観を持っているとき、 私たちはどうして、(聞こえない)何なのかを、知りますか。
4:37 K: 初めに、先入観を持たないでください。 そして、何が起きるかを、学んでください。 いいですか?君は学ぶでしょうか。 または、君はあまりに若すぎますか。
4:54 学生: でも、すでに意見を形成したとき、それらをやめることは、困難です。
5:00 K: 君は、それらをやめられるでしょう。
5:05 学生: どうやって?
5:12 K: 君たちは、私に対する悪い意見や良い意見を、持っていますか。 持っていますか。
5:20 学生: 先生、僕らは、あなたから何かを期待するなら、あなたについて意見を持っていますか。
5:25 K: いえ、いえ。君が、自分に良い点数をつけてくれるよう、私に期待するなら - 私が君を好きだからですが - そのとき、それは先入観です。
5:36 学生: 仮に、僕はあなたに、一時間を退屈にしないことを、期待する、とします。 それは先入観ですか。
5:46 K: 最後の言葉が理解できません。 ゆっくり言って。
5:49 学生: 仮に、僕はあなたに、一時間を退屈にしないことを、期待する、とします。 僕は、そうですね、授業であなたと一時間を過ごす、とします。 僕は、それが退屈であってほしくない。
6:01 K: 君は、それが退屈であってほしくない。 で、何ですか?
6:05 学生: で、それは先入観でしょうか - 僕が、それを退屈でないよう、期待しているように。
6:10 K: それは先入観じゃないよね。
6:13 学生: 前もって判断するときのように、です。

K: 前もって判断するのは、先入観ではない。 いや、それはほぼ先入観です。 私は、前もって君を判断するなら、君を直接的に見えないでしょう。
6:29 学生: 先生、私が授業がおもしろいのを期待するなら、 それは先入観ではないですか。
6:36 K: 君はここに来なさい。 それは君への罰です。
6:47 学生: 私が、授業がおもしろいのを期待して、 そうでないと見るなら、それは先入観ではないですか。
6:53 K: 君には先日、ここで会いましたよね?
6:57 学生: はい。

K: はい、よろしい。 君は、何を言っていましたか。
7:02 学生: 私が、授業がおもしろいのを期待して、 それが退屈だと見るなら、それは先入観ではないですか。
7:07 K: それは先入観ではありません。 私は、君に何かを教えたいと思います - 花々について、です。 あれら花々を見つめなさい。 すばらしいでしょう。 私は君へ、それについて話をしたいのですが、君は、それを退屈だと見るかもしれません。 それは先入観ではありません。
7:23 学生: でも、そのとき、それは、授業を前もって判断することです。
7:25 K: いえ。私は君に語りたい -あれら美しい花を、見つめてごらん。 それらが何とすてきに見えるのか。 そして、緑の芝生、 緑の生け垣。私は君に、それらを示したいと思います。
7:38 学生: でも、私は、それらから何も期待していません。
7:41 K: 私は君に、見るよう頼んでいますが、君は見ることさえしません。 それは先入観ではありません。 私は、君に頼んでいます -あれら花々を、見つめなさい。 緑、様々な種類の緑と、黄色の花々。 それから私は言います - まわりの人々みんなを、見つめなさい、と。 これら男の子と女の子たち。 気をつけて、彼らを見つめなさい。 彼らのみんなを、です。あそこに座っていて、話そうとしない男の子たちと、 ここに座っている人々すべて -彼らみんなを、見守りなさい。 それは先入観ですか。または、君は彼らを見守りたくない、 ゆえに、それはひどく退屈なことだと、考えるのですか。
8:24 学生: いいえ。私は何も知りません。だから・・・
8:26 K: ただそれらを見守りなさい。君はあれら花々について、何も知らないでしょう。
8:30 学生: ええ。

K: それの美しさは、見えますか。
8:38 それらの美しさは、見えますか。 緑、様々な花々、色。 色は、君にとって何かを意味していますか。
8:50 学生: まあ、樹々と花々において美しく見えますね。
8:53 K: いえ、私は、色は、と言いました - 特別に美しい花ではなく、ただ色だけ、です。 さて、ここで、誰が一番明るい色を、着ていますか。 赤いジャージーを着た、あの女の子ね。 君にとって、色は何かを意味していますか。
9:15 学生: それは、とても多くのことを、意味するかもしれません。
9:17 K: いえ、私は、一つのことについて君に、訊ねていますよ。 私は、訊ねています -あちらの皆様に、です - この谷と、あの丘の岩のあれらの色すべては - あそこを上がったあの丘は、何と呼ばれるのか、私は知りませんが - 朝早くのあの岩。 そこには日の光が照っています。 それは、あなたにとって何かを意味していますか。 あなたは、身の回りのこれら美しさを見つめるとき、それは何かを意味していますか。 あなたは、このとてつもない谷すべてを、堪能していますか。

学生: (聞き取れない)

K: ここに来なさい。 たっぷり隙間があるよ! ここに座りなさい。さあ、君。 恥ずかしがらずに、そこへ。 よし。
10:39 学生: 毎朝それらが見えるとき、幸せな気持ちになるように、 それは、何かすてきなものを見たことを、意味しています。 で、それは本当に、自分にとって、何かを意味しています。心が嬉しいかもしれません。
10:48 K: でも、君はそれに慣れますか。

学生: ええ。それを見ることに、慣れます。
10:54 K: なぜ君は、それに慣れますか。

学生: 毎日それを見るからです。
10:57 K: 分かります。ただ聞いてください。
10:59 君が私に慣れて、私が君に慣れるなら、何が起きますか。 私は、君が話していることを、聞きません。 君は、私が話していることを、聞きません。聞くでしょうか。
11:12 学生: それは分かりません。たとえば、いつでも誰かに聞けます。 私は、毎日、或る人物とやっていくかもしれません。 でも私は、その人物を知るかもしれません。 それは、その人物を知らない、という意味です。
11:23 K: もちろんです。でも、何にも慣れないでください。 そのようなら、君は生きつづけます。 君があれら花々を見つめるなら -あれらを見てごらん。振り向いて、 それらを見てごらん。 気をつけて、見つめてごらん。 あそこに座っているカビールを、見つめてごらん。 そして、そこのジャヤカル夫人とラディカジを。背景に対して、です。 あれは美しくないですか。 君はそれに慣れますか。
12:01 学生: ええ。

K: ええ、なぜです?
12:03 学生: なぜなら、毎日、それを見るからです。
12:05 K: いえ。美しさは、毎日何かを見ることではない。 美しさは、あれが後で昼間に、全然違っているだろう、ということでしょう。
12:16 学生: ええ。
12:17 K: 午後の中頃には、それははるかに明るいでしょう。 夕方に向かって、それは全然、 違った色を持つでしょう。 君はそれに慣れられますか。 慣れられないでしょう。 で、何にも、慣れないでください。 君のお父さん、お母さんや、君の先生たちに、慣れないでください。
12:46 学生: でも、そのとき私たちには、学校での課業が、あります。 そのとき私たちは、それに慣れます。 毎日の課業では、何が違っていますか。
12:52 K: そのとき君の精神は、課業になります。 そのとき君の精神は、レコード・プレーヤーのように、ぐるぐる回ります。
12:59 学生: まあ、それは、私が毎日、同じ線に沿って考える、という意味ではありません。 でも、課業、私たちが毎日やること -私たちは、5時30分に起きます。 私たちは朝食に行きます。私たちは授業に行きます。それは課業です。
13:11 K: いや、ちょっと待って。ちょっと待ってください。なぜ君は、それを課業と呼ぶの?
13:15 学生: それは毎日、起きることであるからです。
13:18 K: 私が話していることを、聞いてください。 そんなに急いで答えてはいけません。 なぜ君は、それを課業と呼ぶのでしょうか。

学生: 私たちはそれを毎日やるからです。
13:31 K: 君は毎日あらゆることをやり、それを課業と呼びますか。
13:35 または、毎日、自分が何をしているかに、気づいていますか。 自分が何をしているかを、知っていますか。 5時30分に起きる。 きれいにする、その他すべて。 君は、自分がそれをしていることに、気づいていますか。 君は、自分がしていることへ、注意を払いますか。 または、普通にそれをやって、つづけますか。
14:02 学生: はい。私は普通にそれをやります。

学生: いつもではない。
14:04 K: 私は君に訊ねています -君は、これを毎日、意識的に、 気づいて、やりますか。自分が何をしているかを、知っていますか。 歯を磨いているとき、自分が歯を磨いていることを、知っていますか。 君は、よく気をつけて見守りますか。

学生: 見守りません。
14:20 K: さて、なぜでしょう。
14:23 君が気をつけて見守るなら、それはけっして課業になりません。 私が言っていることを、理解できますか。 君はまだここにいるのか?よし! 君は、毎日自分がしていることすべてを、気をつけて、見守りますか。 なぜでしょう。 君は毎日、自分のすることすべてを、見守るなら、それにより君は、はるかに 気づきます。そのとき君は、あらゆることを、見守ります。 君は、あれらタマリンドの樹すべてを、見守ります - 実を付けています。 そして、向こうのあの岩を、です。 見守るのは、とてつもないことです。
15:12 学生: そうです。
15:14 K: 君はそうするでしょうか。

学生: やります。
15:16 K: いえ。毎日、毎分です。 普通に、一日だけではない。 いつの時も、見守る。いつの時も、人々を見守る - 彼らが言うこと、 彼らがどう衣服を着ているのか、ここの岩すべてと、樹々を、見守りなさい。 君は、見守ることにより、はるかに多くを学びます。 君は、そうするでしょうか。 君が私に対して、自分はそうするでしょう、と言うなら、 君は約束するなら、約束を守らなければなりません。 さもなければ、約束してはいけません。いいですね? それをできないのなら、約束してはいけません。 君は約束するのでしょうか。気をつけなさい!

学生: いいえ。
16:06 K: ごもっとも! で、あなたは、自分のしていることすべてを、気をつけて見守らないとき - 自分の言うこと、自分の衣服の着方、 自分の歯の磨き方などを、です - 君の精神は、課業、機械的になります。 理解できますか。 君の精神は、見守るようになるなら、 そのとき、君がしていることすべてが、はるかに面白くなるのです。
16:46 学生: でも、先生、たとえそれを見守るとしても、それは、何か機械的なことではないですか。
16:54 K: いいえ。それは、どのように見守るかに、依存します。 君がどう見守るかを知るなら、何も機械的にはなりません。
17:06 学生: あなたは、どう見守りますか。

K: 私は君に語りましょう。 初めに、君はそれをするでしょうか。

学生: やってみます。
17:15 K: やってみるのでなく、しなさい。

学生: それを言うのは、楽です。
17:20 K: それが楽であるのを、私は知っています。 君たちはみんな、とても快適で楽でいたいですね。でも、私は君に、 どう見守るかを、語りましょう - どう、ではない。見守るとは何を意味するか、です。 私は君たちに、見守るとは、何を意味するかを、語りましょう。 君たちは気をつけて、それに付いてくるでしょうか。
17:50 学生: 先生。そのとき、見守ることは、課業にならないんでしょうか。
17:58 K: もちろん、ならないよ。でも、私は君にまだ、見守るとは何を意味するかを、語っていません。 そのとき、君はそれを課業と呼ぶかもしれないし、呼ばないかもしれない。ですね? 君は、私が言っていることから、学ぶでしょうか。 学ぶ、見出す - そうするでしょうか。 私は、君たちに頼みました -あれら花々を見つめなさい。 その美しさを見なさい。 その色を見なさい。 それを喜びなさい。 それで楽しみなさい。 それらを傷つけてはいけません。 分かりますか。私は君たちに語りましょう。 科学者、生物学者たちは、 樹々が互いに意思疎通することを、発見しました。 一本の樹が病気にかかると- 理解できますか - それは、他の樹々へ、「気をつけなさい。 私より、身を護りなさい」と語ります。 理解できますか。 彼らは、幾つかの面では、 人間よりはるかに、智恵があります。 なぜなら、君たちは病気であるとき、他の人たちへ「私から離れていて!」と言わないからです。
19:18 学生: 先生、もちろんそうしますよ。

K: しますか。
19:22 学生: 結膜炎にかかっているなら・・・

K: 待って、待って! 今、私は君へ、どう見守るかを示そうとしていますが、君は学ぶでしょうか。
19:36 学生: はい、先生。

K: はい?よし。 初めに君は、眼で見守るでしょう。 見ます。 あれらタマリンドの樹々を、見つめなさい。 それらを見つめてごらん。 それらが見えますか。

学生: ええ、先生。
19:59 K: さあ、待って。それを見守りなさい。 君は、その向こうの岩々が、見えますか。

学生: はい、先生。
20:07 K: さて、君はそれを、どのように見守りますか。
20:10 君は、見守っている間、考えていますか。
20:15 学生: いいえ。
20:17 K: 君は、何かを学んできたでしょう - すなわち、君は見守っているとき、考えていない、ということを、です。
20:25 学生: はい。

K: はい? そのとき君は、眼だけで見守りますか。 または、すっかり見守りますか - 眼でだけではなく、その感じ、その色、 樹々の深さ、陰、 小さな陰 - 見えますか。 あれらトンボが飛んでいるのが、見えますか。

学生: ええ、先生。
20:57 K: で、君は、見守っているとき、あらゆるものが、見えるのです。 いいですか?同意しますか。 で、君は、よく気をつけて見守るとき- 私が君に示しているそのように、です - そのとき君は、よく気をつけて、私を見守る。 または、他の誰かを見守る。 何が起きますか。 君はここに、友だちを持っているでしょう。

学生: はい、先生。
21:25 K: 彼を見守りなさい。

学生: はい。
21:31 K: さて、誰が君の友だちですか。あの子ですか。

学生: はい。
21:34 K: よし、そう思いました。それが君の友だちだと、私は思いました。
21:38 君たち二人は、一緒に座ったし、一緒に微笑みました。ですね? さて、彼を見守りなさい。 または、他の誰かを見守りなさい。 気をつけて、彼らを見守りなさい -彼らがどう座るのか、彼らがどう見えるのか。
21:55 学生: 僕は彼らを見守れません。 彼らは微笑んでいます。
21:59 K: 彼らは微笑んでいますか。ならば、彼らが微笑んでいるのを、ごらんなさい。 それで、君は、よく気をつけて、見守るとき、 かつて見えなかった物事が、見えはじめるのです。 ですね? 君は、気をつけて、あれを見守ったなら、あれらトンボすべてが、見えました。 奥深く陰が、見えました。 自転車で通っていく人が、います。 君は、それが見えますか。
22:32 学生: はい、先生。
22:35 君は、はるかに多く学びはじめます。 さて、次の歩みはこうです - 君は、眼で見守るだけではなく、 起きている雑音すべてを、聞きます。 気をつけて聞きなさい。 咳をしている人々、動いていて、けっしてじっと座っていない人々。ですね? 見守り、聞きなさい。ですね? で、見守り、聞き、学びなさい。
23:22 学生: 見守り、聞いている間、学びが、あるのでしょうか。
23:25 K: 君、私はまだ終了していませんよ。 学びとは何かを、見出しなさい。 さて、気をつけて聞きなさい。 気をつけて聞きなさい。 君は、見守るとき、聞くとき、 学んでいます - 単に記憶していません。 君は、身の回りで起きていることすべてが見えるように、学んでいます。 ですね?君はそうしていますか。 誰がそこにいますか。見てごらん。 君は、書物から学ぶでしょう。 または、数学を学びますか。
24:13 学生: はい、先生。

K: 君は、他に何を学んでいますか。
24:16 学生: 歴史。僕たちは、生物学を学んでいます。 化学を学んでいます。地理を学んでいます。
24:22 K: 神様!すでにそんなに多くですか。 英語、数学 地理、歴史、化学。
24:32 学生: 生物学。

K: 生物学。
24:34 学生: 物理学。

K: 君は、偉人にちがいないね!
24:41 さて - 私は冗談を言っています。ですね?

学生: はい、先生。
24:48 K: 君が学んでいるとき、何が起きつつありますか。 君は、書物を持っています。君の教育者は指摘します。教師は、君に情報を与えます。 君は記憶しつつあるでしょう。

学生: はい。
25:01 K: 記憶しつつある。それは何ですか。 レコード盤に記録されるように、君は記憶しています。ですね? 私が言っていることを、理解できますか。

学生: はい、先生。
25:14 K: 君たちは、レコード盤を持っているでしょう - 学校に、です。
25:18 学生: はい、先生。
25:19 K: で、それをテーブルに載せると、それは反復し、反復し、反復します。 ですね?

学生: はい。
25:27 K: 君はそれをしていますか。

学生: はい、学習している間に。
25:31 K: 君は、記憶しつつあります。 学んでいるのではない。 君は記憶しつつあります。ですね? なぜなら、学校の終わりに、 学期の終わりに、君たちは試験を受けようとしているからです。 君は、すばやく答えなければなりません。 それで、君は記憶します。 さて、記憶するのは、レコード盤に似ています - 反復し、反復し、反復する。ですね?
25:57 学生: はい。

K: それは学びでしょうか。

学生: 私がいうのは、記憶しはじめているとき、学んでいる、ということです。
26:08 K: いいえ。始まりに、です。 後で君は、反復します。
26:13 学生: ええ。後で、それは学びではありません。
26:15 K: 学びではない。やっとだ!捉えましたか。
26:19 君はそれを学びましたか。 君は、何かが見えますか。 すなわち、私は、どの言語を知らない?- ドイツ語ね。 私は、ドイツ語を知りません。私は、イタリア語、フランス語を、話します。 少しの英語、少しのフランス語、少しのイタリア語、です。 ゆえに、私はドイツ語を学びたいのなら、それを学習しなくてはいけないでしょう。 私は、単語を見なくてはいけません - それらがどう発音されるのか、単語の意味、 不規則動詞などなど、です。それらを私は、学習します - 記憶します。 ですね? 私の頭脳は、あらゆることを記録します- すべてのドイツ語の単語、 構文、不規則動詞。それは記憶します。 すなわち、それは記録します。 頭脳は記録します。それから、四ヶ月か、三ヶ月か、幾らであれ、 その終わりに、ドイツ語を話しはじめます。 ですね? 君がそのように、いつの時も記録するとき、 それは、レコード・プレーヤーに似ています- それは記録しています。
27:39 学生: で、それは、ちょうど記憶しているのに似ている。それは学ぶことではない。
27:42 K: そうなんです。それが、私が言っているすべてです。 記憶することは、学ぶことではない。
27:49 学生: そのとき、見守ることにより、学びます。

K: 待って。初めに見てください。 初めに見てください -記憶することは、学ぶことではない。
27:57 学生: ついに終了するまで、です。

K: 待って! ダーリン、君はあまりに早すぎるよ。 でも君は、この事実が、見えますか - 記憶することは学ぶことではないことが、です。 記憶することは反復です。なぜなら、君は試験を通らなくてはいけないし、 職を得なくてはいけないからです。 ですね?で、学ぶことは、記憶することではない。 で、そのとき、学びは何でしょうか。
28:33 学生: 先生、それは、毎回見守るたびに、何かを学んでいる、という意味ですか。
28:42 K: そのとおりです。 よし、君は、何か真実のことを、言いました。 君は、毎回見守るたびに、学んでいます。 なぜなら、物事は変化するからです。 理解できますか。 君は、朝早くに、あれらの樹々を見守っているなら、 それらは、まったく違った光を、持っているでしょう。 後で昼間に、それは違った光を、持っています。 違った動き、違った陰、違った色が あります。君は、学んでいます。
29:17 学生: 毎回・・・

K: ここへ来なさい!
29:26 私は、クラスのみんなを、このあたりに、集めようとしています。 君、彼女に、幾らか隙間を、空けてあげなさい。
29:39 学生: 先生、あなたは人々を見るとき、彼らに毎日、会うとき・・・
29:43 K: 毎日、人々に会うのに、慣れないでください。彼らを見守りなさい。
29:47 学生: でも、いつもは彼らに、何も新しいものは、ない。
29:50 K: どうやって分かりますか。

学生: 先生、私はそう思いません。 毎回、同じものです。

K: 君は、身体の細胞が変化しつつあることを、知っていますか。で、人々は変化しつつあります。 私は、昨日君が私を見たのと、同じではない。 私は、動いてしまったかもしれません。 私は、変化してしまったかもしれません。 あらゆる種類のことを、するかもしれません。 私は、生きものです。変化しないのは、死んだものだけです。
30:19 学生: 私たちは、彼らを見守るなら、見出せますか。
30:21 K: そのとおりです。君は、彼らを見守るなら、学ぶのです。 なぜなら、そのとき、君はあれら樹々を見守ると、 朝の初めのこと - それらは違っています。ですね? 違った色、違った動き、違った光の深さ。 ですね?違った陰。 ちょうどそのようなものです - 人間たちは、そうなのです。
30:43 学生: 先生、私は、樹々とそこの変化が、見えます。 でも、私は、なぜそれが人々に見えないのかを、知りません。
30:48 K: 君は怠けているからです。 君は、気をつけて人々を見つめたくないからです。 ですね?

学生: はい。
31:01 K: で、見守る、聞く、ゆえに学ぶ。 記憶するのではない。 それは明らかですか。

学生: はい、先生。
31:17 K: でも、そうしてください。 さて、特にインドでは、たくさんの理論を持っています - 神について、 天について・・・それがたくさんです。 日々の生活とは、何の関わりもありません。 ですね? 日々の生は、君の神々と理論より、はるかに大事です。 ですね?で、自分の生を見守ってください。 君が何かを約束するとき、いつもそれを守りなさい。 で、自分がそれを守らなければならないのを悟らずに、約束してはいけません。
31:58 学生: で、自分の言うことを、見守ります。 自分がしていることを、同時に見守ります。 私は、タマリンドの樹を見守るときのように、 私自身の中に、自分もまた見守っていることへのその悟りが、なければなりません。
32:09 K: ええ、そのとおりです。君は、君自身を見守っています。 私は、あれらの樹々を見守っています。 私はまた、私自身を見守っています。 私は、自分が言っていることを、見守っています - 自分が真実を語るのか、嘘なのか。 私は、自分の様々な困りごと、怒り、嫉妬、 恐れを見守っています。私は、それらに気づいています。 理解できますか。私は、あれら花々に、気づいているように、 自分自身にもまた、気づいています。 いいですか?君自身を見守るほうが、はるかに面白い。 なぜなら、君は変化しつつあり、君は違っているからです。 ある朝、君は憂鬱です。 次の朝、君は幸せです。 三日目の朝、君は苛立っています。ですね?君は、 これらをするのでしょうか。または、「はい、はい」と言って、つづけていくだけでしょうか。
33:05 学生: 私は、自分自身を見守ってきました。

K: 君はそうするのでしょうか。
33:07 学生: はい。
33:10 K: 約束しますか。

学生: はい、私はそうするでしょう。
33:14 学生: いいえ。私はやってみます。
33:16 K: 約束しますか。気をつけなさい!
33:19 学生: 私はそうするだろう、と思います、先生。

K: 自分はそうするだろうと思う、ではない。 君は、それを毎日すると、約束しますか。 それは、君がそれを守らなければならない、という意味です。今、約束してはいけません。
33:33 学生: 私はそうするようにしましょう。

K: いいえ、しようとしないでください。 それをするのか、しないのか、です。
33:37 学生: でも、私はそうしたいです。

K: ならば、しなさい。
33:45 そうですね、ただ聞きなさい。君はそれをするなら、とてつもなく生きてきます。 君の頭脳は、とてつもなくなります。敏感になります。 ですね?

学生: はい、先生。
34:04 K: 君は敏感ではありません。 君はとても若い。 君は敏感ではありません。
34:11 学生: 時々、私は、何かについて考えているとき、 自分が考えていることを、悟りません。 私は、その考えることに、捕らわれています。 ところが、時々、仮に、私が樹を見守っている、とします。 私は、自分が樹を見守っていることを、知っています。 私は、自分が樹を見守っていることに、気づいています。 私は同時に、それを見守っています。 ところが、時々、私は考えていますが、自分が考えていることを、悟りません。 で、私はその時に、自分自身を見守っていません。
34:31 K: 待って、待って。 自分が考えていることを、悟りなさい。 自分が考えているのを、見守りなさい - なぜ自分が考えるのか、何が自分にそのように考えさせるのか。 それを見守りなさい。君がしていることすべてを、見守りなさい。
34:48 学生: 先生、でも時々、私は、その考えに、捕らわれています。
34:52 K: ただ気をつけて、聞きなさい。 さあ、聞きなさい。 私たちは互いに話し合っているでしょう。 で、私たちはまた、考えています。 ですね?私たちは、静寂に考えて、それを言葉に表すかもしれません。 いいですか?それが、今私たちがしていることです。君は考えて、それを言葉に表します。 君は、私に何かを語りたい。 で、私は、よく気をつけて、自らが君に言いたいことを、伝えます。
35:24 学生: でも、先生、時々、考えなくて、それからそれを言葉に表します。 言葉が来ます。

K: ええ。なぜそうなのですか。
35:34 学生: 先生、それは再び、機械的になりませんか。
35:36 K: それがちょうど、私が君に語っていることです。機械的にならないでください。 機械的にならないでください。 君は、眼鏡をかけています。ですね? 眼鏡なしで済ませられるのかどうかを、見出しなさい。
35:55 学生: それはできません。

K: できないと、言ってはいけない。
35:59 学生: 眼鏡なしでは、私は何も見えません。
36:01 K: 見出しなさいよ! 私は九十歳であるとされています。 私は眼鏡をかけません。 なぜかを知っていますか。
36:15 学生: あなたは、それらなしで済ませられるからです。
36:19 K: 君たちは変だよ!
36:23 学生: 先生、でも、そのとき彼女は、それらなしで済ませられないことを、知っています。 彼女は、それらを前にやってみました。
36:27 学生: ええ。そういうわけで、私は眼鏡をかけたんです。
36:30 K: 眼鏡なしで、はっきりと見られるのかどうかを、見出しなさい。 見られないなら、そのとき眼の体操をできるのかどうかを、見出しなさい。
36:43 学生: 私はそれをしています。

K: それで、改善するかもしれません。 でも、君が、「私は眼鏡をかけなくては。私は眼鏡をかけなくては」と言いつづけるなら・・・
36:49 学生: いいえ、私は言いつづけません。
36:51 K: でも、君はそうしているよ。「私は眼鏡なしでは見えません」と、君は言います。
36:55 学生: それは、それが事実であるからです。 でも、私は、眼鏡なしで見えるように、体操をしています。
37:00 K: で、眼鏡を外して、努力しなさい。
37:05 学生: 先生、一つ質問です。あなたは、記憶を止めて、学ぶのを始めるよう、言われました。
37:13 K: 記憶することは、私が君に説明したように - 気をつけて聞きなさい -記憶するのは、機械的になります。 ですね?

学生: はい、先生。
37:27 K: 頭蓋骨の内側にある頭脳は、いつも記録しています。
37:35 学生: はい。

K: 私は言います - あれは黄色だ、
37:37 あれは緑だ、と。ですね?あれらは、ズボンです。 それは記録することです。ですね?

学生: はい。
37:45 K: その記録は、機械的になる。

学生: はい。
37:48 K: そのとき、機械的なので、君の生全体が機械的になる。
37:53 学生: 先生、でも、事実としては・・・
37:55 K: ダーリン、お待ちなさい。私はこの子と終わらせていないよ。
38:02 私が終わらせる前に、君は飛び込んでくる。でしょう? 後で質問をしてください。 自分の問いを憶えておきなさい。 理解できますか。 もし私が、いつの時も記録しているなら - 緑だ、白だ、紫だ、黄色だ、 彼は僕の友だちだ、彼は僕の友だちでない- それは、レコード・プレーヤーに似ています。
38:27 学生: ええ、先生。

K: いいですか? で、記憶することは、学ぶことではない。 学びとは、いつの時も、何か新しいことです。

学生: 何かを研究しているときのように。
38:45 K: 君は、それを学ばなくてはいけません。 それを研究しなくてはいけません。
38:48 学生: それから記憶しなくてはいけません。

K: ちょっと待ちなさい。
38:52 私は君の教師です。私は君に、歴史を教えたいと思います。 ですね?

学生: ええ。
39:01 K: 私は君に歴史を教えたいと思います。 君は、王様すべてと、それらその他すべての バカげたことを、知らなければなりません。 ですね?

学生: はい。
39:09 K: それはバカげたことです。 君たちは、15世紀のインドの王が誰だったかなどなどを、 知らなければなりません。ですね?
39:22 学生: なぜそれを、バカげたことと呼ぶんですか。

K: それはバカげています。それは何なのか。 それは終わりに、君の生にまったく影響しないでしょう。
39:31 学生: でも、何かになりたいなら、または、講義を受けるなら・・・
39:35 K: そうなんです。君は、大学教授になるために、記憶します。
39:42 学生: はい。

K: はい。 君は、もっとお金を得るために、記憶します。
39:47 学生: 何を得るため?

K: お金、もっと良い職。
39:49 学生: 必ずしもそうではありません。

K: いや、そうですよ。 君は、良い記憶を持っていないなら、良く職を得ないでしょう。 君たちは、木工職人を見守ったことがありますか - 美しい家具を作る人々、です。 私はあります。 彼らは、木材の性質を知らなければなりません。ですね? 木目の性質などと、自らが使う道具を、です。 彼らは、良く気をつけています。 それで、彼らは記憶します。 彼らは、初め、徒弟になります。 他の木工職人から、 彼らは、そのように学びます。記憶します。 それから彼らは、良い木工職人になります。 ですね? さて、私は君に歴史を教えたい。 ただ静かに聞いてくれるでしょうか。 君は聞くでしょうか。または、他のどこかへ離れていますか。
40:48 学生: 私は聞いています。ええ。

K: よし。 私は君に歴史を教えたい。 歴史(ヒストリー)は、物語(ストーリー)を意味しています。ですね? それは、過去の王、過去の女王すべて、戦争すべて等々の物語です。 ですね?

学生: はい。
41:11 K: また、物語は、君自身についての物語(ストーリー)をも、意味しています。
41:16 学生: はい。

K: ですね?
41:18 K: 世の中で起きていることについての物語と、 また、君自身についての物語も、です。 君は、王様すべての物語より はるかに興味深い物語です。
41:32 学生: 賛成です。

K: 賛成ですか?よろしい。 で、私は、書物に沿った歴史だけについて、話そうとしているのではなく、 私はまた君へ、君自身の物語についても、話そうとしています。
41:50 学生: でも、それは、僕たちが授業中にすることではありません。
41:52 K: それがされないのを、私は知っています。 私は言いました - もしも私が君たちの教師であったなら、私はそのようにするでしょう。 理解できますか。

学生: はい、先生。
42:01 K: 私は、両方を結合させるでしょう- 書物と、また君自身についても、です。
42:06 学生: 先生がそもそも教師になれる可能性は、ほとんどないです。
42:12 K: ゆっくり、ゆっくりね。何ですか?
42:14 学生: 先生は、けっして教師になれないでしょう。
42:18 K: なぜだめなの?

学生: 学科そのものについては、だめ。
42:21 K: ああ、私は、両方を結合させるだろう、と言いました。 私は書物を結合させるでしょう。ですね? また私は、自分自身についての歴史をも、結合させるでしょう。 自分自身についての歴史(ヒストリー)は、人類すべての歴史です。ですね?
42:40 学生: で、人類すべての歴史(ヒストリー)は、自分自身の歴史です。
42:43 K: すなわち、君自身の、です。

学生: で、人類の全体を学習するなら、 私たち自身を学習しています。
42:49 K: そのとおりです。
42:50 学生: で、そのとき僕たちは、人類の全体を学習しています。
42:54 K: 君は、私が言っていることを、聞いていないね。 私は君に言っています、語っています- もしも私が歴史の教師であったなら、 ラテン語からの歴史(ヒストリー)の意味は、ストリアです。ストーリアは歴史を意味します。 イタリア語でそれは、ストーリアと呼ばれます。 それはラテン語などから来ています。 さて、私は何について、話そうとしていますか。 15世紀の君たちの王様は、誰ですか。 15世紀の君たちの王様は、誰でしたか。
43:30 学生: 先生、とても多くの王様がいます。

K: 彼らはとても多い。まったくです。 彼らの名前の一つを、教えてください。 さあ、そこの誰かさん。
43:39 学生: バーブル。

K: バーバー?
43:45 学生: いいえ、バーブル。

K: 君がバーバー(父)と言ったのかと、思ったよ。 知っています。それは冗談です。 で、私は君に教えるでしょう。 私は言うでしょう - (ムガル帝国初代)バーブルは、フマーユーンの父親だった、と。ですね? フマーユーンの息子がアクバルでした。ですね? で、私はそれらに入るでしょう。ですね? また私は、君についてはどうかをも、言うでしょう。 君もまた物語です。君は偉大な物語です。 アクバル(大帝)より、はるかに偉大です。 ですね?

学生: はい、先生。
44:32 K: で、私は君へ、君自身について話すでしょう。 私は、君は何だろうか、と言うでしょう。 君は、自分の内側に、君自身についての書物を、持っています。 その書物を読むのを、学びなさい。 理解できますか。
44:51 学生: はい、先生。
44:53 K: 君は、私が言っていることを理解するのか、確かですか。「はい、先生」と言わないで ください。私は言っています - 「アクバルについての書物、 アクバルについて書かれてきた書物は、幾冊もあります。 君自身の中にもまた、一冊があります- 君は何なのか、です。
45:16 学生: で、あなたが言われた・・・
45:18 K: 君は、私が言っていることを、聞いていますか。
45:20 学生: ええ。

K: 君の内側には、 書物が、あります - 君が読むのを学ばなければならないものが、です。 しかし、君は、その書物を読むのを、無視します。 で、私は、君がその書物を読むのを学ぶよう、見届けようとしています - アクバルの書物だけではなく、君自身についての書物も、です。 で、私は、それに入ろうとしています。 私は君に、そのように教えるでしょう。 それは、たいへんすばらしい学び方です - 君の外側で、世の中で起きていることだけではなく、 君が自分の内側に持っているとてつもない書物も、です。 残りの人類である書物。 インドの歴史だけではない。
46:23 学生: 先生、では、なぜそれが起きないんですか。
46:25 K: 君たちの先生が、これをしないからです。
46:27 学生: 先生、でも、あなたは財団の総裁です。
46:31 K: 何?言ってください。よし。
46:33 学生: でも、先生は財団の総裁です。 なぜあなたは、何かをされないんですか。
46:36 K: 私は財団の総裁である、と彼は言います。 なぜ私は、それについて何かをしないのか。 全く君が仰るとおりです。 でも、彼らは聞こうとしないんです。 待ってください。彼らは聞こうとしない。
46:52 学生: ならば、彼らは僕たちに似ています。

K: 全くそのとおり。
47:01 学生: たぶん彼らは・・・

K: 全くそのとおり!気をつけて聞いてください。 教師たちは、君に似ています。 ただはるかに成長しただけです。ですね? 私は彼らを侮辱していません。 理解できますか。 私は、とても礼儀正しいし、尊敬を持っています。 私は、人々を尊敬します。 私は、彼らを侮辱しません。 彼らは君に似ています。 で、互いから学んでください。 理解できますか。 私は今、君から学んでいます - なぜ君は、いろいろと言うが、本気でないのか。 理解できますか。

学生: はい、先生。
47:48 K: なぜ君は、「はい、先生。 はい、先生」と言うのか。
47:51 学生: はい、僕は本気でそう言っています。

K: それは、君がそれを生きる、という意味です。
47:58 学生: 僕の「はい」は、それを理解します、という意味でした。
48:01 K: 初めに理解する。でも、それを生きなさい。 いいですね?

学生: で、私はその種のことを持っていなくて、
48:09 K: 君、聞きなさい。人生で君がそれを生きないのなら、何も言ってはいけません。 それを生きないのなら、君は偽善者になります。ですね? 一つのことを言い、何か他のことをする- それは偽善です。ですね?
48:24 学生: 先生、僕は何も言っていません。 僕は、あなたの言っておられることを、理解します、と言っています。
48:28 K: 私は君に、私が言っていることを理解しなさい、と言いました。 私は、君が本気でないことを何も言ってはいけない、と言いました。 君が本気なら、何かを言いなさい。 それが正しいのなら、正直でありなさい。 君が「僕は嘘をつく」と言うなら、「僕は嘘をついた」と言いなさい。 それが正直さです。ですね? 君が怒っているなら、ふりをしないで、「ええ、僕は怒っている」と言いなさい。 大人たちはそうします。 それが唯一つの違いです。
49:12 学生: あらゆる人が違っています。 ですね?誰一人、同じではありえません。
49:15 K: はい、そうです。
49:17 学生: 僕がいうのは、僕はあらゆる人へ正直に、自分は怒っている、僕はこれだ、 と言うということです。誰もがみな、自分も怒っているとは、言おうとしません。
49:23 K: 何ですか?
49:26 学生: 僕は、誰かとのけんかを、少し耐えられます。
49:28 K: なぜ君は、誰かとけんかをするの?
49:30 学生: なぜなら、彼は・・・

K: おーい! なぜ君は、誰かとけんかをするんですか。
49:37 学生: 僕たちは、何かについて不一致に至ったからです。
49:39 K: なぜ君たちは、不一致があるんですか。 学びなさい。「僕は不一致がある」と言って、彼とけんかをしないでください。 学びなさい! 君は、今、けんかをするなら、 君が成長するときもまた、けんかをするでしょう。それは暴力になります。 そうですね、世界中で暴力が広がっています。 それをご存じでしょう。 彼らは互いに殺し合っています。 そうですね、戦争、テロリスト。 理解できますか。彼らは、互いに殺し合っています。 それは、世界でのものすごい暴力です。 で、暴力的にならないでください。 怒らないでください。 君は怒るとき、けんかをしないで、「僕は怒っています。謝ります」と言いなさい。
50:31 学生: (聞き取れない)
50:41 学生: 彼は、誰かとけんかしないなら、 彼らは、つけ込んできて、こちらを打ちのめすかもしれない、と言いました。
50:47 K: おそらく、そうならないでしょう。 怒りたいと思うその人に、私が 怒らないのなら、彼は落ち着くかもしれません。
50:58 学生: かもしれない。

K: かもしれない。私は、かもしれない、と言いました。
51:01 学生: でも、そのとき・・・

K: 待って、待って。
51:04 学生: でも、仮に、相手の人が、私を叩こうとしている、とします。 仮に、私は、彼女に怒っていない、とします。
51:12 K: 私が反応しないなら - 理解できますか。 君は、私に怒っています。ですね? 仮に、君は私に怒っている、とします。 私は君へ反応しないでしょう。 私は怒らないでしょう。私は、叩きかえさないでしょう。何が起きるかを、見てください。
51:28 学生: 先生、時にはそれは、その人物をさらに怒らせるかもしれません。
51:31 K: 「時には」ではない。 君が私に怒って、私がお返しに君に怒らないなら、 何が起きるかを、見てください。 私たちの間には、何かが起きます。 ですね? 君が私を、ばかと呼ぶなら、 私は、おまえもばかだと言うことにより、反応しません。 ですね?私は、反応しません。 静かなままでいます。 で、私が静かなままであるのが、君に影響します。 いつもそうではない。なぜなら、人々はさほど優しくないからです。 それで、君は学びます。 神様! 私は、何かこれらとは全然違ったことについて、話したいと思っていました。
52:21 学生: 先生、私は、これらが私たちをどこに導いているのかを、理解できません。
52:27 K: 君は理解できない - 聞きなさい。 彼女は質問をしました。 彼女は言います - 「あなたが私たちをどこに導いているかが、分かりません」と。 私は、君たちをどこにも、導いていません。
52:40 学生: 私たちは、何について話していますか。
52:42 K: 私が話していることは、見守るよう学びなさい、ということです。 それは、最もするのが困難なことの一つです。 聞くよう学びなさい。そして、生きる道を見出すよう、学びなさい。 ただ反復し、反復するだけではなくて、です。 いいね? それが、今朝私が言っていることなのです- 機械的になってはいけない、と。
53:16 学生: あなたは、何か違ったことについて、話をしたいと思ったと、言われました。 では、なぜその話題を始められないんですか。 なぜ、何かについて、話し始められないんですか。
53:27 K: なぜなら、私は、初めに君たちが何を望んでいるかを、見出したいと思ったからです。 いいですか? 私は見出したいと思いました- そのほうが礼儀正しいでしょう - 君たちが何について話してほしいかを、見出したいと、です。
53:43 学生: まあ、僕たちは、あなたが何について話をしたいのかを、見出したいです。
53:47 K: そのとおり。今、私はそれについて君たちへ話せます。ですね?
53:50 学生: はい、先生。

K: 初めに、私は君たちに訊ねます。いいですか? 私は初めに、君たちにお茶を出します。私自身にではない。

学生: はい、先生。
54:01 K: 同じように、私は初めに君たちへ、何について話をしたいのかを、訊ねます。 そして、君たちは、跳びはね、あらゆる種類のことを、言います。 君たちが終了した後、時間があるなら、 私は、自分が話をしたいことについて、話すでしょうか。ですね?
54:14 学生: あなたは、何について話したいのですか。
54:19 K: 私が今朝、話をしたかったことは、私が正しく憶えているなら、 こうでした - 君は敏感でしょうか。

学生: 何に、ですか。
54:29 K: 敏感です。 そうね、君の即時の答えは、「何に?」です。 私は、「何」について、話していません。 でも、自分自身では、君は敏感ですか。 君は、敏感であるとは、どういう意味かを、知っていますか。
54:48 学生: 感じること。

K: 感じること。
54:51 学生: 鋭敏だ。

K: 鋭敏だ。
54:53 学生: 理解する。

K: いいえ。
54:56 K: 君は、あれら花々へ敏感でしょう。 君は、人々へ敏感ですか。
55:05 学生: 人々?
55:06 K: ずっとまわりの、これら男の子と女の子、大人たち - 君は敏感ですか。 彼らが何を感じているのか、彼らがどう見えるのか、 彼らが何をするのかが、見えるように、です。敏感ですか。
55:17 学生: 先生、時間のほとんどは、私のまわりにいる人々に対して、だけです。
55:20 K: ええ。それでさえない。
55:22 学生: いつの時も、ではない。

K: ええ。 で、君は敏感ですか。君は、「時折、私は敏感です」と言います。 それは十分ではありません。それは、腐ったジャガイモを、食べるのに似ています。 で、私は、敏感さについて、話そうとしていました。 それから、私は、君の関係は何かについて、 話をしようとしていました- その言葉を理解できますか。 世の中で起きていることへの、君の関係は、何でしょうか。 私が訊ねていることを、理解できますか。 君の関係、です。 君は、自分のお父さんとお母さんに関係しています。ですね? 君は、何らかの形で、残りの世界に、関係していますか - 世界で起きていることに、です。
56:11 学生: はい。

K: 待って、待って。話を聞いてください。 ボーパールでは(化学工場事故で)二千五百人の人々が死に、何十万の人々が 傷つきました。君はそれについて、何を感じますか。
56:29 学生: 私は悲しく感じます。

K: 君は悲しく感じます。それから何?
56:34 学生: 不注意はいたるところで起きる、と感じます。 小さな漏れ、ただの不注意のせいだけです。
56:41 K: で、君は - 私が訊ねていることを、気をつけて聞いてください。 君は、他の人々の苦しみに、敏感ですか。
56:50 学生: いいえ、先生。
56:52 K: 待ってください。 私は君に質問をしました。 君は、他の人々の苦しみに、敏感ですか。
57:00 学生: 先生、しょっちゅう、僕は、苦しみを加える人です。
57:06 K: 君はとても利巧にしているね。 私は君に質問をしています。 君もまた、何か他のことを、訊ねています。 私は君に訊ねています - 私は君と同じぐらい利巧です - 私は君に訊ねています。 君は、他の人々、見知らぬ人たちの苦しみに、敏感ですか
57:28 学生: 他の人たちほどではない。

K: 敏感ではない。そうなんです。 敏感ではない。なぜでしょう。 そうね、昨日、一昨日、私は、あそこを散歩していました。 二人の女の子がいました - 白のストライプが入った青を着た、学生だと、私は思います。 彼女たちはテトゥから、あの道を6マイル歩きます。あの道を6マイル。一日、12マイル(18キロ)です。 君は、彼女たちが一日中歩くことについてどう感じるかに、敏感ですか。
58:07 学生: いいえ、先生。 それは私に影響しないからです。 それは私の生に影響しません。

K: まったくそのとおり。 で、君は、他の人たちに敏感でない。

学生: 自分自身だけです。
58:17 K: 君は利己的です。

学生: 先生、しばしば、敏感ですよ。 或る人物へ気の毒に感じます - ボーパールで人々が死んだときのように。
58:26 K: 私は君に言いました - ごらんなさい。 私については、利巧にならないでください。 君は、あれら男の子と女の子たちに、気づいていますか - 一日、12マイルを歩き、 十分な食べ物をとっていない。 彼らは苦しんでいます。 君はそれらについて、どう感じますか。 君は気にしないですか。

学生: 私は気にします。
58:51 K: それなら、君は何をしますか。
58:57 学生: 先生、僕は何ができますか。
59:01 K: 君はあまり多くをできません。でも、君はトーマス夫人とラディカジ夫人に話せます。 「見てください。どうすれば彼らを助けられるかを、見出しましょう。彼らのために バスを見つけましょう。彼らがそこへ行って、帰ってこられるように、です」と言えます。 君はそのために働きます。君は何かをします。 君は、「はい」とは言いません。 ですね?ですね? 君は、それをするでしょうか。

学生: 先生。
59:28 K: 一分間、待ってください。 私が訊ねています。 君は、トーマス夫人とラディカジのところへ行って、言うでしょうか - 「どうか、みなさま、私たちはそれについて何かをしなければなりません」と。 そうするでしょうか。 ねえ、そうするでしょうか。 または、君は気にしませんか。

学生: 先生、私は気にします。
59:59 K: それなら、彼らのところへ行きなさい。私が彼らのところへ行こうとしているように、です。 私は、あれら子どもたちのために、バスを持ちたいと思います。 私は、彼らを乗せて、そこへ送って行くでしょう。 または、彼らみんなのために、ここに、あそこに学校を持つでしょう - あそこにだけではない! 私は働いています。私は話そうとしています。 彼らがそれをしないのなら、私は問題提起をしようとしています。
1:00:34 学生: で、先生はできますね。

K: 君が、してください。私がそうするのを手助けしてください。 してくれるでしょう。

学生: 言ってくださるなら、僕はそうしましょう。
1:00:42 K: 私は君に言いませんよ。 君が行って、そうしなさい。 それが、君の自立があるところです。 で、私は君たちへ、敏感さについて、話をしたいのです。 私は君たちへ、世の中への君の関係について、話をしたいのです。 君たちは、成長しつつあります。君たちは、このうるわしい場所、リシ・ヴァレーを離れ、 専門校、大学へ行こうとしています。 結婚、子どもと、 職と、けんかと悲惨と、 君の生がなろうとしているすべて。 残りの世の中への、君の関係は、何でしょうか - 暴力へ、政治へ、 この国のものすごい腐敗への(関係)は。 いいですね?
1:01:36 学生: そのとき、それらがあるなら、利己的になるでしょう。
1:01:40 K: 利己的にならないでください。 君は、関心を持ちます。 このものすごい腐敗に、関心を持ちます。
1:01:50 学生: 先生、私たちはそれについて、何ができますか。
1:01:53 K: 腐敗しないでください。

学生: ええ。でも、どうやって・・・
1:01:57 K: 待ちなさい。君は聞いてこなかった。 君はあまりに早すぎます。 君は、腐敗しないでください。 そのために闘いなさい。何か君が、間違っていると考えるもののために、立ちなさい。
1:02:09 学生: 誰かが不同意するなら、彼と闘いますか。
1:02:13 K: 私は、君が腐敗しない、という意味で、闘う、と言いました。
1:02:19 学生: で、僕は腐敗しませんが、でも、
1:02:21 K: それは大事なことではない。他の人たちは放っておきなさい。君は腐敗しないでください。
1:02:26 学生: そうします。
1:02:29 K: 君が成長するときね。今、君は、「ええ、僕は腐敗しないよ」と言えます。 君が成長し、ビジネスに入るとき、です。
1:02:36 学生: 一人の人物だけが腐敗していなくても、何の役にも立たないでしょう。
1:02:43 K: まず、君自身から始めなさい。
1:02:46 学生: オーケー。で、あなたは腐敗していない - 僕は例を挙げているだけですが、 あなたは職を求めて行きます。 社長がいて、あなたに面接します。 彼は直接的にあなたに、賄賂を求めます。 さもないと、就職できません。
1:02:58 K: 就職しないでください。 なぜ君は、何かのために立たないんですか。
1:03:10 学生: 無職では、僕は生きられません。

K: 生きないでください。
1:03:17 学生: それなら、世の中へ出て行くことの目的とは、何でしょうか。
1:03:21 K: 見出しなさい。ごらんなさい。 君たちはみんな、とても弱い。屈してしまう。 仮に、君が「いや、すみません。 私は腐敗しないでしょう」と言い、身の回りに 人々を集める、とします。 君はそのために働きます。
1:03:40 学生: 先生、もし、僕のまわりには、五人の人々だけがいるのなら・・・
1:03:42 K: それで十分です。始めなさい。
1:03:46 学生: 先生、仮に、腐敗していない人物がいる、とします。 でも、彼は鈍感です。 彼のまわりの誰もみんなが、鈍感です。 彼が何をしようとしているかを、どうして彼らは、知るのでしょうか。
1:03:58 K: 私は彼らに言うでしょう。 私はこれをしています。話を聞いてください。 私は、世界を回って、「今ある宗教はごみだ」と言っています。 ですね?彼らはそれが好きでない。 私は気に掛けません。 もし彼らが私に、「あなたはこの国に入ってこられない」と言っても、私は気に掛けません。 私はいつも、リシ・ヴァレーに戻ってこられます - 私を入れてくれるなら、ね。 私は気に掛けません。しかし、君は、人々は気に掛けます。君たちは、みんな怯えています。
1:04:36 学生: 先生、でも、私たちは他に何もすべきことが、ありません。 職を求めに行って、それを得ないなら、私たちは、他に何もすべきことが、ありません。
1:04:42 K: 君が仕事を得ないなら、ね。
1:04:46 学生: 腐敗したくはないし、賄賂を受け入れたくはない。 そのとき職を得られません。そのとき、その後、何をできますか。
1:04:54 K: 庭師になりなさい。 庭師になることの、どこがいけないの? 貧しいことの、どこがいけないの? 教育を受けていて貧しい。 どこがいけないの?
1:05:06 学生: どうやって生きるのですか。
1:05:25 学生: この教育は、何の役に立ちますか。

K: この教育は、何の役に立ちますか。 たぶんまったく何にもならない。
1:05:33 学生: 読み書きができるのに、庭仕事には行けません。
1:05:43 K: それなら、何か読み書きの仕事をしなさい。 君たち、人々はけっして - 君たちはみんな・・・ 私は一定の言葉を使わないでしょう - 君たちはみんな、凡庸です。 それが、私が異議を唱えていることなんです。

学生: それはどういう意味ですか。
1:06:02 K: 凡庸(ミーディオカー)とは、英語では、 凡庸(ミーディオカー)は、途中まで丘を登る、という意味です - けっして、その頂上へ行かない。 それを理解できますか。 凡庸にならないでください。
1:06:22 学生: なぜ私たちは、庭師のような人々に、そういう地位を与えてきましたか。 私たちは、彼は何か私たちより違ったものだ、と言います。私たちの誰一人として、 庭師になりたいと思いません。 それは何かになるだろうからです。
1:06:36 K: 私は庭師であることを、気に掛けません。 私は、人々がどう思うのかを、気にしません。 私が大臣であっても、何者かであっても、私は気にしません。 私は、自分が正しいと考えることを、します。
1:06:51 学生: で、私たちがみんな、自分が正しいと考えることをするなら・・・
1:06:54 K: いいえ。何が正しいかを見出すことは、とても困難です - 君が正しいと考えることではない。 何が正しいのか。 それはとても困難です。 ですね?私は、これが正しいと考えます。 それは間違っているかもしれません。
1:07:13 学生: まわりのあらゆる人が、私たちに、「君はこれをしなければならない。これが正しいから」と言います。
1:07:19 K: それはただ伝統です。それが権威です。 私は、何が正しいのかを、見出したい。 君はそうしたくないですか。 君はどのように見出すのでしょうか。

学生: 先生、それは意見にならないでしょうか。 一人の人物にとって正しいのは、もう一人にとって、間違っているかもしれないからです。
1:07:33 K: 私は君に言いましたよね。 君は聞かなかった。君は聞かなかった。 あらゆる人が、自分は自分なりに正しいと考えます。ですね? 君は、これが正しいと考えます。もう一人は、あれが正しいとか間違っていると、考えます。 でも、私は、何が正しいのかを、見出したい - 気をつけて聞いてください - すべての境遇のもと、すべての圧迫のもと、 すべての公衆が言うことのもとで、です。 私は、何が正しいのかを、見出したい。 君はそうではないですか。 何が正しいかを見出すことは、困難です。 何が正しいかを見出すには、君は意見、判定、 確信を持てません。 ですね? で、自由があるとき、君は、何が正しいのかを、知覚します。
1:08:34 学生: 完全な自由があるときだけ、です。
1:08:38 K: 完全な自由。そのとおりです。 君は、完全な自由があるとき、何が正しいのかが、見えます。
1:08:45 学生: 先生、でも、どうやって自由を獲得しますか。
1:08:48 K: どうやって自由を獲得しますか。 自由は獲得されません。 君が執着していないなら、君が利己的でないなら、 自由は存在します。または、来ます- 理解できますか。 君が利己的でないなら、です。

学生: そのとき、自由です。
1:09:05 K: そのとき、自由があります。 そのとき、見えるものは、正しい。
1:09:11 学生: でも、私は世の中で、一人では生きられません。
1:09:14 K: 私は、世の中で一人で生きることを、気に掛けません。
1:09:16 学生: いえ、先生。

K: 君はそれを気に掛けます。君は怯えています。
1:09:19 学生: では、どのように利己を取り除くのですか。
1:09:22 K: どのように利己を取り除くのですか。 私は、君たちにとても簡単な道を、語りましょうか。 利己的にならないでください!

学生: それは同じではないですが。
1:09:31 K: 君、ただお聞きなさい!利己的にならないでください! 君は、利己性が何なのかを、知っています。そうならないでください。 「私はそれを取り除こう」と言わないでください。利己的にならないでください。 ゆえに、利己的であるとは、どういう意味かを、学び、見守ってください。
1:09:49 学生: あらゆることが見守ることへつながります。

K: はい、そうです。 見守る。君は、見守って、無際限に多くを学びます。 私は、君たちが道路を歩いて行くのを見守ることから、大変多くを学びます - 君たちがどう歩くのか、 どう話をするのか、 何を言うのか、君たちが思うところをそのまま言うのかどうか、 裏切ろうとするのか - 付いてきていますか -はぐらかし。 私は学びます。見守ります。 それが、事の一つです。 初めに私は、君たちが敏感なのか どうかを、見出したいと思いました それから、世の中への君の関係は、何でしょうか。 それから、君は世の中より異なっていますか。 世の中は、暴力的です。 君は暴力的ですか。 世の中は腐敗してます。 君は腐敗していますか。 世界は暴力的です。 君は暴力的ですか。 ですね? 世界は、「私はイギリス人だ、私はフランス人だ、私はインド人だ、 私はロシア人だ、私はイスラム教徒だ」と言っています。 ですね?ゆえに、彼らの間に葛藤、抗争があるのです。 で、私はそれらのどれにもならないでしょう。
1:11:14 学生: 先生、世の中はまた「私はアジットだ、私はゴトリックだ、私はゴータムだ」とも言っています。
1:11:24 K: もちろん君は、ゴータムです。君は違った名前を持っています。それは自然です。 しかし、民族主義的にならないでください。
1:11:32 学生: 先生、それは同じことではないですか。 私が自分の名前はこうだと言うのと、 私がこれは自分の国だと言うとき、それは同じことではないですか。
1:11:39 K: 同じです。まったくそのとおり。 それは利己的です。 君は、自分自身を、何かもっと大きなものと同一視します。 しかし、利己性はやはり残っています。 さて、一分間、待ってください。 今、2時まで15分近くです。 ですね?私たちは、1時間15分、話してきました。 彼らはみんな、落ち着かなくなりつつあります。だから、止めましょう。 今、君たちは5分間、静かに座るでしょうか- 絶対的に静かに、です。 動かないでください。居心地の良い姿勢をして、それから、とても静かに座ってください。 本当に静かに、です。 咳をせず、目を閉じて、 自分が考えているのを、見守ってください。 よろしい。 聞いてくださって、ありがとう。 いいですか。
1:13:43 学生: ありがとうございます。
1:13:46 K: 君はゴータムなのかな? 君の名は何?

学生: アジットです。